パソコンウイルス(マルウェア)の駆除と予防
加害者にも被害者にもならないために
情報処理推進機構(IPA)が行なった調査によると、2005年のウイルス感染による企業の平均的な被害額は、中小企業1社あたり430万円!ほんの数千円で導入できるウイルス対策ソフトのメンテナンスを怠ったばかりに、一瞬にして430万円を失います。
被害を受けると同時に、二次被害の加害者となることに注意する必要があります。企業の場合、損害賠償や情報漏えいによる訴訟などの法的な問題にも発展する可能性もあります。
警察や自衛隊など、管理が厳しいはずの機関でも情報流出事件が起きています。先述のIPA(情報処理推進機構)でも、セキュリティ情報を広報する立場にありながら、ウイルス感染が原因の情報流失事故が起きています。
昔と違って、「怪しいサイトにアクセスしなければよい」「意味不明な英文のメールは開かない」という程度では防御できません。
PDFのゼロデイ攻撃、総務省を装った「住民税還付」の日本語メールを確認
上記は非常に巧妙な例。「住民税還付 還付追加」というタイトルのメールが「総務省」から届いて、これにPDFファイルが添付されていたら、疑問を感じず開いてしまう人は非常に多いと思います。騙されない自信がある人はどれくらいいるでしょうか。
ウイルスの発症パターン
まず、古いタイプのウイルスの挙動について。
- インターネットに接続すると、覚えのないホームページに誘導される。または広告が表示される。
- 送った記憶のないメールが勝手に送信されている
- 画面に全然関係のない模様が現れる
当店では下記のような事例がありました。(※ほんの一例です)
上記のような挙動が見られる場合は、古いタイプのウイルスに感染しています。じっくり時間をかけて駆除する必要があります。
一方、最近のウイルスの症状傾向は分かりにくいです。
- パソコンの起動に時間がかかりすぎる
- パソコンの操作が重い
- WindowsUpdateができない、ウイルス対策ソフトのメーカーサイトに接続できない
- ウイルス対策ソフトのアップデートができなくなったが、他は特に問題ない
漠然と「最近パソコンの調子が悪い」という感じです。この種のウイルス側は、感染したことを使用者に悟られないようこっそり活動します。気付いた時は、手遅れです。残念ながら、重要なデータが外部に流出している可能性があります。心当たりがある場合は、少しでも早くご相談ください。
私達の経験上、パソコンにかなり慣れているつもりのお客様がしっかり感染しているケースも稀にあります。「ウイルス対策ソフトをちゃんと入れてるのに?」と質問されることもあります。
近年の傾向
「地震・原発・節電」などの文字列を含む、普通の日本語で書かれたメールにマルウェア(ウイルス)が添付されて出回るケースが急増しています。技術的には高度な感染テクニックを用いているとは限りませんが、文面を見て簡単に信用してしまいそうな内容のため、被害が急増しています。昔のように、不審な英語メールだけ気をつけていればよいという感覚ではなくなってきました。パソコンに慣れている人でもうっかり開いてしまう可能性がありますので、念入りなウイルス対策が必要です。
2009年から2010年にかけて、ガンブラー系ウイルス(GENOウイルス)が猛威を奮いました。ハウス食品・ホンダ・JR東日本・ローソンなど、専門のセキュリティ部門を置いているような大会社ばかりですが、あっさりと感染を許しています(※厳密にはこれらの企業自身はサイト改竄の被害)。
その他、オートランウイルスも大流行しています。USBメモリ経由で感染することが多いです。古い手法に見えるため、慣れている人はかえって油断しがちですが、非常に巧妙な手口を使っています。
感染の可能性がある場合は
無償で利用できるオンラインスキャンサービスをおすすめします。
- F-Secure オンラインスキャナ - 一般にはあまりメジャーではありませんが、企業ユースでは高い評価を得ている本格的なウイルス検出エンジンを備えています。
- トレンドマイクロ・オンラインスキャン - パソコンショップでもおなじみの、赤い箱のあのメーカーです。
- Windows Live OneCare PC セーフティ - 後発ですが、無償のサービスとしては細かい利用設定が可能なため支持を得ています。不要ファイルの削除やデフラグなど、パソコン設定の最適化まで面倒を見るので、スキャン後はパソコンの調子が感染前よりよくなっていることもあります。
上記のオンラインスキャンサービスは定評があり、ほとんどのウイルスを駆除できます。
オンラインスキャンサービスを利用する場合の注意
先に述べたように、最近のウイルスの症状は分かりにくいことが多いです。もしかすると、ウイルスには関係なく、ハードディスクの不調が原因でパソコンの調子が悪いのかもしれません。パソコンの調子が悪いのが確かであれば、ハードディスクの調子が悪い時にオンラインスキャンを実行すると一発でハードディスクの寿命を縮めてしまいます。まずはご相談ください。
不安が残る場合は
また感染する可能性は残されています。感染したウイルスが実際にどのような被害をもたらすものなのかなどは、おそらくお客様が自力で判断するのは難しいと思います。また、本当にウイルスを駆除できたかどうか自信を持てないこともあると思います。
不安を感じる場合は当社にご連絡ください。不安を煽るわけではありませんが、実際、ウイルス対策は教本どおりにいかないことが多いです。感染しない人は何もしなくても無事だったりしますが、感染する傾向がある人は翌日また同じ種類のウイルスに感染することがあります。何が根本的な問題なのか、しっかり見極める必要があります。
当社事例
ブログ記事の中からいくつかご紹介します。
- 東芝(TOSHIBA)ダイナブック(dynabook)AX/550LSKウイルス感染 - ウイルス対策ソフトはインストールしてましたが、更新期限が切れてました。
- USB修理(東芝Qosmio F30/675LS) - 多数のウイルスに感染していました。
- 劇的!パソコン修理 - 報告しきれないくらいの数のウイルスに感染していました。でも復活しました。使い物にならないくらい遅くなっていたパソコンが、見違えるように快適になりました。
当社にご依頼いただく場合
当社にお任せいただける場合は、ウイルス対策に関しては基本的にパソコンをお預かりさせていただくことにしています。ウイルス対策は検査に時間がかかるため、時間計算の訪問対応では待ち時間が増えて高額になります。お預けいただければ、定められた予算内でじっくり検査できます。
当社では、全てのウイルスを完全に削除した後に、以下の予防対策を行ないます。
- Windows Updateを完全処理(※オプション扱いのコンポーネントは不具合の原因になることがあるため除外します)
- Adobe Reader・Flash Player・Java Runtime Environment・QuickTimeを最新にアップデート(特にガンブラーウイルスの感染予防に有効)
- ウイルス対策ソフトのパターンファイルを最新に更新
- ウイルス対策ソフトをインストールしていない場合は無償の対策ソフトをインストール。ライセンスの関係でMSE(Microsoft Security Essentials)をおすすめさせていただいてます。
以上、長い説明になりましたがいかがでしょうか?ポイントを押さえておけば対策は難しくありませんが、パソコンやネットの扱いに慣れてないと知り得ない情報も多いですし、特にスパイウェアなどはいったん感染してしまうと一般ユーザには駆除できないことも多いです。
自分のパソコンは大丈夫?確実に感染してる?不安を感じた場合は、お気軽にご連絡ください。
ウイルス対策の場合、時間をたっぷりかけて検査する必要があるため、基本的にパソコンはお預かりさせていただきます。当社スタッフが引き取りにおうかがいする場合は往復両方の出張料金がかかりますので、クロネコヤマトの宅急便を利用して当社にお送りいただくことをおすすめします。送料はかかりますが、出張料金よりは安くつきます。パソコン配達専用の梱包サービスが用意されているので、お電話一本で誰でも簡単に手配できます。
また、当社ショップへの持ち込みもおトクです。
当社ではウイルス対策ソフトの検査のみで安全とはせず、システム各部の状態をちゃんと目視で確認して正常であることを確認します。頼りにしていただければ幸いです。









