こんにちは。パソコンドック24 新大阪店 です。
今回はAppleのiMac (Retina 5K, 27-inch, Late 2015)が突然、電源が入らなくなったと修理のご依頼をいただきました。
症状
画面が少し明るくなりますが、OSは正常起動しない状態です。
通電はしているようですね。
分解作業を行いソフトウェアか、ハードウェアが問題なのか、その他のパーツに問題があるのかを診断していこうと思います。
診断
液晶パネルを取り外すと、ロジックボードが現れました。
ここから各パーツの状態を順に確認していきます。
まずはHDDを取り外し、正常に認識されているか確認したところ、HDDが認識されていないことが分かりました。
そこで診断用のHDDを接続して動作を確認したところ、正常に認識・動作しました。
このことから、HDDの故障による不具合とわかりました。
今回のお客様はデータの復旧をご希望されていないためHDDの復旧作業は行いませんが、ご希望があれば、認識されないHDDやSSDからのデータ復旧も承っております。
まずは詳細診断を進めさせていただきます。
話がそれてしまいましたが、その他、メモリなどに異常はなくHDDの故障により、フュージョンドライブ構成に不具合が発生し、それが原因で起動できない状態となっていました。
今回の診断結果としては、この構成不具合が起動不良の要因であると判断されます。
修理
今回、お客様とのご相談の結果、フュージョンドライブ構成ではなく、SSD単体での運用をご提案させていただくこととなりました。
フュージョンドライブとは、簡単に言えば「SSDの高速性」と「HDDの大容量」を組み合わせたストレージ構成です。
かつてはSSDが高価で容量も少なかったため、快適性を追求した結果として生まれた技術でした。
しかし現在では、SSDまたはHDDのどちらかに不具合が生じた際、フュージョンドライブ構成を解除し、SSD単体で運用されるケースが増えています。
さらに、最近では大容量のSSDも比較的手に入りやすくなったため、トラブルの原因となり得る複数のパーツを使用してまで、フュージョンドライブ構成に戻す必要性は低くなっていると言えるでしょう。
交換完了です。
液晶をパネルを戻し、起動確認していきます。
無事起動いたしました。
今回の不具合は、HDDの故障によってフュージョンドライブ構成に支障が生じたことが原因でした。
幸いにも無事に修理が完了し、起動も問題なく行えるようになりました。
なお、個人で修理を試みると、液晶パネルやロジックボードを破損してしまう恐れがあります。
精密な作業が必要となるため、専門的な知識と技術が求められる部分です。
iMacが起動しないなど、お困りの際はという症状でお困りでしたらパソコンドック24 新大阪店までお気軽にご相談ください。
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