名古屋市西区からお越しのお客様に、「Cドライブの容量が圧迫されている」「USB外付け光学ドライブが使用できない」というご相談をいただきました。光学ドライブに限らず、USBメモリーなど全般を認識しないようです。
症状
・USBポートが使用できない
・エクスプローラーを開くとCドライブ領域が赤い
USBの外付け光学ドライブが使用できないとのことでしたが、当店の外付け光学ドライブやUSBメモリーを差しても一切認識しません。
確認を進めていくと、USBポートのドライバーが認識できていませんでした。
更に、ドライブは容量64GBのeMMC(SSDの一種)。
回復領域で10GBほど占領されているため、OSの容量を考えると30GBほどしか自由に使えないようです。
データなどは外に逃がして、タブレットのように使用するためのパソコンのようですね。
ゲームなどをインストールしてデータも保存していたため、Cドライブが圧迫されていたようです。
Cドライブの空き容量は20GBほどあるのが理想です。
2~3GBくらいになってしまうと、Windows Updateやキャッシュの書き込みが上手くいかず固まってしまう原因になります。
診断
このタイプはSSDが直付けのため、SSDを外してウイルス検査やデータ保全を行うことができません。
OS起動をせずBIOS画面でならUSBポートが使用できたため、光学ドライブを繋いでレスキュー用のブートディスクを使って保全を行いました。
次にメモリーのチェックテストをUSBメモリーで起動。
こちらも問題なく起動し、異常は見つかりませんでした。
保全したデータを使用してウイルスチェックを行うと、いくつかのマルウェアが検出されました。
「Driver Updater」というソフトウェアも発見されています。
このソフトウェアが勝手に動き、USBポート用のドライバーを書き換えてしまったことで今回の症状が出ていたようですね。
マルウェアを完全に削除するためにはリカバリーする必要があります。
見積をお伝えし、リフレッシュパックを受注いたしました。
リカバリー
このパソコンにはリカバリー用のNovo Buttonが存在しませんが、「Fn」キーと「Esc」キーを同時に押したまま電源を入れるとNovo Button Menuを起動することができます。
「System Recovery」を選択してリカバリー。
問題なくリカバリーできたので、回復ドライブを作成し全体のリカバリーを行います。
Windows Updateなどのリフレッシュパックメニューを全て施したあと、システムファイルのクリーンアップを行いできる限りの空き領域を確保します。
分解・清掃
内部清掃のために分解を行います。
裏面の足をずらすとネジが出現します。
ネジを全て外します。
キーボードがツメと両面テープではめられているので外していきます。
赤枠内の両面テープがなかなか強固でしたので、ヘラを使って慎重に剥がしていきます。
キーボードを上側にずらすとバッテリーコネクタが見えるので外します。
キーボードのフラットケーブルを外します。
ネジとトラックパッドのフラットケーブルを外します。
中央下部のLenovoシールの下にもネジがあります。
この封印シールを剥がしてしまうと、保証期間内でも保証がなくなるので注意です。
ツメを外してパネルを取ります。
ファンレスモデルですね。
4~5年分の埃を清掃して元通りに組み戻します。
返却
外部も綺麗に清掃し、各種機能の確認を行います。
データは外に逃がしていただくこと、ウイルスやマルウェアに対して注意することをご説明の上返却です。
PC修理 「正常に起動しない」の症状は?(修理に関する参考費用はこちら)
PC修理 「動作が遅い・固まる」の症状は?(修理に関する参考費用はこちら)
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