こんにちは。パソコンドック24 渋谷店 です。
今回は MacBook Pro (Retina, 15インチ, Late 2013) A1398 のバッテリー膨張でお困りのお客様からご依頼を頂きました。
トラックパッドがクリックしづらい?
写真では分かりづらいかもしれませんが、PC内部でバッテリーが膨張してトラックパッドを押し上げています。
お客様はトラックパッドがクリックしづらいため、ワイヤレスマウスを使用されているそうです。
システム上でバッテリーの数値を確認
前回別の業者でバッテリーの交換をして5年ほど経過したそうですが、システム値を確認すると充放電回数は10回でした。
お話を伺ってみると、サブPCとして利用されており使用頻度は少なかったようです。
分解及びバッテリーの交換
バックパネルを外してみるとバッテリーの膨張が分かりやすいですね。
構造上トラックパッドの下にバッテリーが内蔵されているため、
バッテリーが膨張すると内部からパーツが押し上げられてトラックパッドやキーボードの動作に悪影響が出ることは良くあります。
バッテリーの交換と内部清掃した後の写真がこちらです。
バッテリーの動作確認
バッテリーは正常に充電が完了し、動作確認も問題はありませんでした。
膨張したバッテリーを交換したことでトラックパッドも正常に反応するようになりました。
バッテリー膨張の仕組み
昨今のノートPCやスマートフォンにはリチウムイオンバッテリーが搭載されています。
このリチウムイオンバッテリーはバッテリー素材の劣化に伴うガス発生によりバッテリーの内部にガスが溜まることで膨張してしまいます。
バッテリー交換前にシステム値を確認した通り、今回はそれほど使用されていないバッテリーが膨張してしまっていました。
バッテリー使用に伴う劣化だけではなく、バッテリーの温度が高いこともバッテリーが膨張する要因となります。
今回バッテリーを交換したPCはサブPCとして使用されていたそうです、PCの保管環境がバッテリーの膨張に影響した可能性もありますね……
一般的に化学反応は温度が高いほど反応速度が上がるため、バッテリーにおいても温度が高いほど膨張しやすい環境であると言えます。
炎天下などの高温環境下、充電しながらの長時間操作など、PCやバッテリーの温度が高くなるような使用方法は控えたほうがいいでしょう。
これからの季節は気温も上がり、例年バッテリー膨張のご相談も増えていきます。
膨張したバッテリーは爆発や火災のリスクがあります、無理に使い続けずに一度当店へご相談下さい。
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