お客様から「USBポートが全て使えない」「無線LANが使えない」との修理依頼がありました。
確認すると、Windows7は普通に起動します。無線LANのスイッチはONになっていますが、アイコンすら表示されていません。
そして、USBポートにUSBメモリを挿しても、マウスを挿しても全く反応しません。
まず、考えられるのが、USBポートを壊してショートしている可能性があります。外観からUSBポートの金属部分が曲がっていないかチェック。今回の場合は、それらしき破損は見当たりませんでした。
次は、いよいよ分解です。マザーボードと呼ばれるメイン基板を本体から外し、電源やディスプレイなどの必要最小なコネクタのみ繋ぎ、起動させてチェック。すると、無線LANのアイコンが現れました。
右上のメイン基板とUSBポートのサブ基板は黄色のフレキシブルコードで繋がれています。今回は、このコードの取り付けに問題があったようです。
次にマザーボードにUSBのサブ基板を挿して、再起動。すると、無線LANのアイコンは出ません。どうやらこのサブ基板に問題があるようです。よく観察してみると、メイン基板からのフレキシブルコードのコネクタが僅かに斜めになっております。角度にして1度から2度。コネクタのピッチは非常に細かいので、隣とショートしたようです。まっすぐに付け直して再起動。USBに繋いだマウスが使えるようになりました。後は、本体にねじ止めして組み立てれば完了です。
通常、コネクタにはロック機構があり、簡単には斜めになりません。販売された時点から斜めになっていた可能性があります。それが、何かの衝撃でさらに斜めになってのではないでしょうか?
二度とならないように特殊なテープでコネクタとケーブルを念の為、固定しました。
完了。無線LAN経由でネットも見れるようになりました。USBメモリを差し込むと「ピー」と音がして、ポップアップメニューが出てきました。今回は、材料費がありませんでしたので、分解、組立て費用として9450円+詳細診断費2100円となりました。
更新:
公開: