こんにちは。パソコンドック24 大阪・扇町店 です。
とうとう入梅し1年でもっとも不快な季節がやってまいりました。
これから夏にかけて人間にもPCにも過酷な季節となります。
体力に自信があり健康管理もバッチリという方でも、案外日頃お世話になっているパソコンの健康管理をお考えになられていない方が多いんじゃないかと思います。
特にこれからの季節はパソコンのトラブルが急増する季節でもあります。
それは何故かと申しますと....人間でいえば熱中症、PCの場合はオーバーヒートが原因です。
では、なぜオーバーヒートになるのか?ですが、その前に主な症状を挙げてみましょう。
パソコンを購入して半年や1年程度は初期不良が無い限りは恐らく問題になりませんが1年過ぎたあたりから次に挙げるような症状に悩まされている方が必ず居られると思います。
1.突然なんの前ぶれもなく電源が切れる。
2.最近パソコンの動きが極端に遅くなった。
3.パソコンの音がうるさくてしょうがない。(ブーンとゴーという音)
4.システムエラーやプログラムエラーなどのポップアップが頻繁にでる。
5.時々真っ青の画面(ブルーバック画面)になり、パソコンがリセットする。
これらの原因の多くは、ウィルスやハードディスク障害の場合もありますが、かなりの確率でPCのオーバーヒートが原因になっています。
そしてその元凶はなんと!「埃」です。
この写真は上記1の症状でお持込頂いたSONYのVAIOデスクトップで約5年間とくに埃っぽくないお部屋で使用されていたものですが、ご覧のとおり綿埃がびっしり冷却口を塞いでいる状態です。
こうなってしまうと、もうPC内部は殆ど冷えることなく、使用していると、どんどん内部の温度が上昇し続けて、最後はCPUの保護回路がハードウエアに対して緊急シャットダウン(電源断)を命じてコンピュータが停止します。
保護回路が正常に働いている内はまだいいのですが、そのままの状態で使用を続けていると、取り返しのつかない状態へと移行する場合がありそれは次の状態です。
1.マザーボード上の電解コンデンサーの劣化による液漏れやパンク
2.マザーボード上のチップセットなどのICや電源回路トランジスターの故障
3.ハードディスクの故障
4.CPUやメモリの熱損による劣化
などです。
幸いこのVAIOは目に見える部品劣化がなく、内部清掃のみでとりあえず復活しましたが
寿命は確実に短くなったといえます。
上記で3,4は交換部品が比較的簡単・短期に入手可能ですので修理は可能ですが
1,2の場合はマザーボード交換となり、ほぼメーカー修理対象かつ高額(5万円以上)
になります。
次の写真はVAIOのものではありませんが、1の電解コンデンサーの液漏れが発生し、
動作が不安定になっているPCのマザーボードです。
赤丸内の部品が電解コンデンサーです。頭から茶色い液が噴出しており劣化が進行しています。
左下の銀色で十字の切れ込みが入っている部品が正常な状態の電解コンデンサーです。(この切れ込みがないと劣化したときに爆発する恐れがあるからだそうです。)
こうなってしまうと、もはや手遅れで、修理は大手術が必要で金額も高価、時間もかかる結果となります。
電解コンデンサーの寿命は設計温度内であれば少なくとも5~8年程度はありますが、PC内部温度が10度上昇する毎に約1/2になると言われており、PCの内部温度が常に50度以上だと1万時間程度、70度だと2500時間程度になってしまいます。1年は8760時間ですので、仮に60度まで上昇すると連続使用で半年ももちません。1日6時間使用すれば、2年で寿命が来る計算です。
同様にハードディスクも熱に弱い部品ですので、PCの内部温度が高ければそれだけ寿命が短くなってしまいます。
これを防ぐには、パソコン内部の風通しを良くするために清掃する必要がありますが、VAIOのように分解してパネルを外さないと埃がつまっているかどうか確認すらできないパソコンが案外多いものです。
ましてや、自分で分解できる人がどれだけおられるか、分解できても元通り組み立てられるか、部品を破損しないかなど、不安材料はいっぱいあると思いますので、一度パソコンの健康診断をしてみようかと思われる方は、当店もしくは最寄店までお持込ください。
皆さんも、本格的な夏が到来する前に、大事なパソコンの健康診断を是非お受けください。
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