毎日すっかり暑くなりました。みなさんのパソコンの本体は熱くなっていませんか?
今回は、ノートパソコン本体が熱くなるということで、お持込いただきました。
長年、使用されているパソコンには、ホコリがたくさん詰まっています。おタバコを吸われる場合、ヤニ汚れなどの付着もたくさんあります。
今回のお客様も熱を気にしていらっしゃいました。早速分解していきます。
クリーニング・熱暴走対策
今回のお客様はタバコをお吸いになられるようです。ホコリの色が茶色になっていることから、一目瞭然です。
分解を進めて冷却用のファンを取り外します。
ヤニ汚れは落ちにくいのですが、専用のクリーナーで綺麗になるまでクリーニング。
次に、CPUの上側に塗布されている、CPUグリスを塗り直しました。
何年か使っていると、グリス部分がカピカピになり、熱伝導が悪くなりCPUの故障を引き起こす原因になる場合が多いものです。
本来は、本体が起動するとCPUが発熱し、その温度を排熱するためにCPUファンが回り、冷却を行います。
CPUファンとCPU単体の接地部分には、グリスが塗ってあり、熱伝導をよくして効率的に冷却しているのです。
本体が熱くなる原因の一つとして、このグリス部分が乾いてしまい、本来の冷却効果が落ちてしまいます。
写真を見ると、明らかなようにカピカピになっています。
このカピカピの部分を丁寧にクリーニングして、新しくグリスを塗りなおします。
ピカピカになりました。塗り直しの前後で、温度が20℃くらい変わります。
CPUは、温度が一定以上に上がると、保護のため、強制電源オフになる設計になっています。
塗りなおして温度を測ると60℃~70℃です。20℃の温度差があるということは、それだけ電源が切れてしまう可能性が高いということです。特にパソコンは、精密電子機器ですから、排熱がうまくいかないと他の故障も引き起こしてしまいます。
組み立て、テスト動作確認をしてお返しいたしました。お客様にご安心いただけたご様子です。
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