清須市からお越しのお客様に「”アプリケーションエラー”というポップアップが出てソフトウェアが起動しないことがあり、シャットダウンも正常にできない。動作が遅くフリーズばかりするので、データは必要ないから初期化してほしい」とのご相談をいただきました。強制終了でしかパソコンを終了できません。
富士通 FH78/LD FMVF78LDBY シャットダウンできない
・動作が遅くフリーズする
・「アプリケーションを正しく起動できませんでした」というポップアップが出現しソフトウェアが起動しない
・シャットダウンを選ぶと真っ黒な画面が続く
・タスクマネージャーなどを開くショートカットキーを押すと「セキュリティオプションとシャットダウンオプションの表示エラー」というポップアップが出現する
シャットダウンができないためここしばらくは電源を切らずに使用していたそうです。
分解
まずはHDDやメモリーなどの機械的異常がないかどうかを調べていきます。
B-CASカードを取り、裏返して上部と足の根元部分のカバーを外します。
スピーカーのケーブルとネジを4個外し、足を取り外します。
ネジを6個外し、パネルを取ります。
HDDカバーのネジを4個取ります。
ケーブルに注意してHDDカバーを取り、SATAケーブルを外してHDDを取り外します。
HDD状態チェック
2万5千時間ほど使用しているものの、ひとまずは正常でした。
メモリーのチェックテストも問題なく終了したので、OSを起動させて原因を探っていきます。
ウイルス対策ソフト重複
ウイルスセキュリティゼロ、Avast Free、IBM Trusteer Rapportが起動しています。
セキュリティゼロはご自身でインストールしたそうですが、Avast Freeはインストールした記憶がないそうです。
IBM Trusteer Rapportは三菱UFJ銀行のインターネットバンキングを利用する際に「安全のためにインストールしてください」とポップアップで表示されるソフトウェアです。
無料で保護してくれるなら、とインストールする方が多いようですが、IBM Trusteer Rapportはウイルス対策ソフトと同じ働きを行うソフトウェアです。
ウイルス対策をなにも行っていないならばインストールするべきですが、今回のようにすでにウイルス対策ソフトを導入済みの場合はインストールするべきではありません。
同じ動きをするソフトウェアというのは、重複してインストールされているとどちらも起動して動きが重くなったり、逆にどちらも起動しない可能性があります。
今回は前者ですね。
アクションセンターを確認すると、ウイルス対策がまともに動いていないことが確認できました。
更にウイルスチェックを行うと、いくつかのマルウェアも発見されました。
ウイルス対策の重複とマルウェア感染によるOS不具合ですね。
リカバリー
データ保全を行った上で、リカバリーを試みます。
電源投入後、F12キーを押すと起動デバイス選択メニューが表示されるので「トラブル解決ナビ」を選択します。
リカバリーを行おうとすると「サポートしていない区画構成のため本機能はご利用できません」と表示されました。
Windows7や8から10にアップグレードされているとよく起きる現象ですが、今回は10にアップグレードされていないのに起こりました。
OS起動はできるためそちらからリカバリーメディアを作成しようとするものの上手く進みません。
どうも全体のパーティーション構成がおかしくなってしまっているようですね。
リカバリー領域からデータを取出し、強制的にリカバリーメディアを作成してリカバリーを行いました。
途中でBDドライブが故障していることに気付いたため、外付けの光学ドライブを繋いでリカバリーします。
※リカバリーメディア強制作成は庄内緑地公園店独自のものです。
以上をご説明の上、リフレッシュパックをご依頼いただきました。
初期化するとWindows8に戻るため、Windows8.1へアップグレードして最新まで更新を行い、リフレッシュパックを施します。
清掃・返却
清掃を行って組み戻し、無線キーボードやマウスなどが問題なく動くことを確認して返却です。
名古屋・庄内緑地公園店オフィシャルサイト
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ぜひご覧ください。
PC修理 「正常に起動しない」の症状は?(修理に関する参考費用はこちら)
PC修理 「動作が遅い・固まる」の症状は?(修理に関する参考費用はこちら)
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