こんにちは。パソコンドック24 名古屋・庄内緑地公園店 です。
愛知県稲沢市の方より、HP ENVY x360 13-ay0050auの液晶側ヒンジ破損で液晶も割れたノートパソコンの修理依頼を受けました。
ENVY x360シリーズはヒンジ破損が多い機種で、当店でも二十台近くのヒンジ修理をおこなっております。
液晶パネルをはずそうとしてパネルが割れた
パソコンの液晶右側が浮いてきたためオーナー様ご自身でパネルを外して確認しようとしたら、液晶パネルが割れてしまいました。
パネルを取り外したあとの、液晶割れが確認できる写真です。
x360シリーズの液晶パネルは、強力な両面テープでバックパネルに貼り付けられています。
取り外すにはコツと慣れが必要です。
無理に剥がそうとすると割れやすいので、ご自分で何とかしようとするのは危険です。
分解・上半身取り外し
今回、症状写真がありませんでしたので分解からです。
一見すると2個しかネジがりませんが、長いゴム足の下に3個のネジがあります。
裏蓋を外してから、バッテリーとSSDを外します。
SSD・メモリーの検査は正常で、問題はありませんでした。
SSDヒートシンクの保護フィルム剥がし忘れ
本題とは関係ありませんが、SSDのヒートシンクの熱伝導シートに保護フィルムが付いたままでした。
これではヒートシンクの意味がありませんね。
HPのノートパソコンで、同様に保護フィルムの剥がし忘れを過去にも2度ほど見つけています。
HPの組み立て作業品質は見直しが必要かもしれません。
保護フィルムは組み立て時に剥がしておきました。
液晶パネル分離
本体側ヒンジネジを外して上半身を分離しました。
今回は液晶パネルも交換しますのでパネルを取り外した後、移植用のパーツを取り外します。
ディスプレイケーブル・カメラ基板+ケーブル・磁石を取り外して移植します。
カメラの移植が少々面倒です。
ヒンジ部の穴開け無し補修
液晶側ヒンジ部の破損状況です。
この割れ方はX360シリーズ共通で、強度が不足していると言わざるを得ません。
HPに限らず液晶バックパネルが金属板の場合に、似たような破損が起きやすいです。
特殊な接着方法で補修をおこなうための前処理をします。
この状態にしてから補修をおこないますが、その前にヒンジ蝶番のネジを少しだけ緩めて開閉時のテンションを落とします。
x360のヒンジは360°回転するので変形の2重蝶番となっています。
補修後です。
穴開けなどしなくとも十分な強度が確保できます。
割れていない反対側ヒンジも強度確保のため、蝶番を緩めてからネジ受け部の補強をしておきます。
液晶パネル貼り付け
液晶パネルを貼り付ける前に、仮組み状態で液晶が正常に映るかどうかとカメラ動作の確認をします。
カメラの位置合わせも丁寧におこなっています。
そのあと、専用の両面テープを使って貼り付けしました。
全体を組み戻して確認。
正常に360°の回転もおこなえます。
ボルト止めだと、これほどきれいに完成はしません。
そのほかの機能も確認して完了、ご返却となりました。
ヒンジ割れでそのまま使用を続けると、悪化して両側が割れたり液晶割れを引き起こします。
ぐらつきを感じたらなるべく早くご相談ください。
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