修理事例

熱暴走対策 – レッツノートの冷却ファンをメンテナンス

レッツノートのオーバーヒート原因のほこり汚れ

レッツノートシリーズは総じて頑丈で故障知らずですが、数少ないウィークポイントの一つに オーバーヒートがあります。今回は、ご依頼が多い「突然電源が切れてしまう」症状が出ているレッツノートをご紹介します。

レッツノートシリーズは冷却ファン付のモデルでも発熱過多で、そのファンもホコリ等によってエアフローに滞りが出たり、ファン自体にホコリが混入して回転不良を起こした結果、オーバーヒート状態になると突然電源が切れる症状が発生する事があります。

このような症状が発生した時にオーバーヒートが原因かどうか確認する簡単な方法は、電源が切れてすぐ再度電源をONにすることです。もし本当にオーバーヒートだったら内部の熱は短時間では冷めないため、またすぐ電源が切れます。

この症状に加え、1~2時間程通電せずにノートPCを冷やしてみて症状が治まればまず間違いありません。

こうなってしまったPCは分解・内部クリーニングもしくはファンの交換が必要です。レッツノートシリーズは分解難易度が高いため、そう簡単に分解してクリーニングするというわけにはいきません。

ホコリなどがたまらないように日頃のクリーニングが大切ですが、それでもホコリが詰まってしまった時のために、レッツノートのクリーニング作業の様子をご紹介します。

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サンプルPCはCF-S9です。

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レッツノートはどのモデルも分解には手数がかかりますが、ファンをクリーニング/交換しようとすると、さらに面倒な完全分解が必要になります。
CF-S系はレッツノートシリーズの中では比較的分解が容易ですので、さっさと進めます。

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キーボードはネジ以外に、両面テープと粘着シートで固定されているので、整った形のままで取り外すには、道具と慎重さが重要です。
こうなります。

キーボードとメインボードをつないでいるフレキシブルケーブルを破損させないように注意!

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キーボードを外したら、上部ボディパーツを外します。

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これも、タッチパッドのフレキシブルケーブルに注意が必要です。
これで、メインボードと問題のファンが見えます。
・・・ホコリまみれですね。

これでは換気不良や、ファンの回転軸内に細かいホコリが侵入してファンが回転不良を起してしまいます。

予防策はこまめに吸排気口を掃除機で吸ってホコリが中にたまらなくすることです。

一度中にたまってまうと、外部から掃除機で取るのは困難です。

このままではクリーニングができないので、メインボードも取り出し筐体内部、メインボード、ヒートシンクを掃除します。

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それではまずホコリ掃除から、ここまで分解してしまうと掃除機でもホコリを除去できます。

だいぶきれいになりました。

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次に、

ファンが回転不良を起こしていないか、ファンブレードを軽く指で回してみます。

このS9のファンは粘り気があり滑らかに回転しないのでファンの分解清掃が必要です。

ファンを分解してブレード部分を取り外します。

このシリーズのファンブレードは固定されていないので引っ張れば抜けます。

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このとおり内側にもホコリが入り込んでいますね。

内側の部分は磁石になっています。

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取り外したモーター部分はこんな状態です。

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コイル状のものが回転子です。

この中央の穴の中にもホコリが入り込み、グリスと混ざってファンブレードが滑らかに 回転しないようになります。

このとおりブレード内側、ローター部分どちらもクリーニングします。

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それだけではなくローターの軸受も劣化したグリスを除去し、新しくグリスを塗布しなおします。

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ここまでできたら、ブレードを再度取り付け、ブレードを軽く指ではじいてみます。

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滑らかに回転して、最後止まる時に<ココが重要!>ピタッと静止するのではなく、止まった後少し逆方向に戻るかどうかチェックします。

もし、逆方向に戻らなければ、まだメンテナンス不足です。もっと滑らかにしなければ駄目です。

回転軸が磨耗していたり軸受けが破損していると、いくらメンテナンスしても滑らかに回転するようになりませんので、その場合はファンそのものの交換が必要です。

引き続き、ファンを回転させてテストします。

この状態で通電するのはリスクが高いので、エアダスターでガスを吹き付けて回転させます。

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滑らかにブレなく回転してくれました。回転軸そのものがダメになっているとぶれながら回転しますので、すぐ分かります。

ここまで順調にきましたので後は正しく組み立てるのみです。

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組み立てたらテストを行います。

キーボードは両面テープも使って固定するので、現段階では仮組み状態です。

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今から連続動作をさせ温度を確認します。

Windowsが起動すると、Windowsが温度管理をしますので、クリーニングの結果が判りづらくなる為、温度管理をしないプログラムでチェックします。

反対にいうと、使用中に電源が切れるのはWindowsが温度管理していても駄目だったという、よほどの事態に陥っているということなのですね。

温度を確認します。

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連続動作で 86℃です。この程度であれば、Core-i5ノートとしては適温といえるでしょう。90~100℃位になっている事もざらですから。

勝手に電源が落ちることもなくなました。

ノートPCのファンクリーニングはこのようにかーなーり大変です。

日々のメンテナンスを怠らず、こんな分解清掃をしなくてもいいようにしたいですね。

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