今回ご依頼頂いたのはLenovo B590のキーボードが数カ所効かない、電源ジャック付近のUSBポートが使用できない不具合の修理です。
HDDのバックアップを済ませデータ保全をしっかり行った後、症状の確認を行っていきます。
一つ目の症状のキーボードが数か所効かないという内容の不具合確認です。
キーボードの打鍵感に違和感がないので水没の痕跡はなさそうです。
しかし実際テキストファイルにキーを打ち込んでいくと、ところどころ全く反応しないキーが有ることが確認できました。
次にキーが効かない原因の切り分けを行います。
この症状の場合考えられる原因は2つほどあり、1つはキーボードの故障、2つめは基板(マザーボード)側の故障です。
判断の付け方はUSB接続のキーボードで同様のテストを行い、
正常にキーが入力されるようであれば本体キーボードの故障と推定されます
(稀にマザーボード不良の場合もあります)。
USB接続のキーボードでも正常にキーが入力されない場合はマザーボード基板側、
もしくはキーボード・マザーボード両方の故障が考えられます。
今回はUSB接続のキーボードによるキー入力が正常なことを確認できましたので、
キーボードの不良と推定されます。
次に電源ジャック付近のUSBポートが使用できない不具合の確認です。
外見上はポートの物理的な破損は確認できず、至って正常でした。検証用にUSBフラッシュメモリ、USB接続のマウスを挿してみましたがお客様のお話の通り全く反応しません。
直接ポートが実装されている基板部分を調べる必要があるので本体を分解していきます。
が、ここで数点気になる部分を発見しました。
画像の中央左部分に見えるCPUクーラーファンの右下の、メーカーの封印シールが破られています。
このシールは本体内部のマザーボードを取り出すような場合に、必ず破って下に隠されているネジを外すことが避けられない部分です。
つまりこのノートパソコンは他業者もしくはお客様自身で分解された可能性が出てきました。
封印シールの件に付け加えもう1点、現時点でどのパーツにつながっているものか判別できませんが、画像中央に見えるケーブルを固定するラッチが上がっており接続不良を起こしているのを発見しました。
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本体上部のカバーを外し内部でどのパーツにつながっているケーブルなのか確認したところ、USBポート用基板とマザーボードを繋ぐためのものだということが判明しました。
これが原因でUSB機器の認識不良が起きていたものと思われます。
念のため他のケーブルの固定やパーツに不備がないか確認し、内部を清掃した後組み立て直します。
カバーを取り付け、ケーブルも奥までしっかり挿し、ラッチを下ろし固定したところです。
基板の交換に至らずに済んだのが不幸中の幸いでした。
分解したタイミングでキーボードも正常なものと交換します。
組み立てが完了したところで本体の状態の最終確認をしていきます。
キーボードの入力不具合は完全に改善され、USBポートの認識不良も同様に改善が確認できました。
本体清掃を済ませお客様に納品です。
納品時にお客様に動作確認していただいたところ『これでやっとまともに書類が作成できる!USBメモリとマウスが一緒に使える!』と大変お喜びでした。
キーボードやUSBポート等の細かい故障や不具合を持ったパソコンで仕事にストレスを抱えている方は、ぜひお気軽にパソコンドック24薩摩川内店にご相談ください!
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