大阪市のお客様より、キーボードのいくつかのキーが反応しないノートパソコン(デル・インスパイロン)の分解修理のご相談をいただきました。
通常、ノートPCのキーボード故障は、キーボード全体を交換しますが、交換部品が入手困難であったり、費用面で高額になる場合など、諸般の事情によって交換対応できない場合は、故障しているキーボードを修理する事があります。
今回は、交換部品が入手困難ということで、キーボード自体の分解修理を行いました。
いくつかのキーが反応しない症状は、キーボードに水などをこぼしてしまった時によく発生しますが、まれに内部配線が断線しているケースもみられます。
キーボード補修・洗浄
■キーボードの分解開始
まずは、ひたすらキートップをはずし続けます。
キートップを全てはずしたら、通称「パンタグラフ」と呼んでいる、キートップを固定する可動パーツを、これもまたはずし続けます。
そうした結果この通り。
バラバラです。
キートップとパンタグラフを全て外したキーボードはこんなふう。
最近のキーボードはシリコンゴムをリターンスプリングとして使っています。
このシリコンゴムシートもとると、やっとキー入力配線シートが出てきます。
透明フィルムになっています。
ひっくり返しました。
配線シートは3枚重ねになっていて、キー入力用の接点部分は微妙に隙間があいています。
キーボードに水などをこぼすと、このスキマに入り込んでいろんなキーを同時に押している状態になったり、場合によっては配線が切れたりして、キーボードの故障につながります。
特に糖分など不純物を含む液体はスキマに浸透した後、乾いても固まってしますのでキー入力できなくなります。
■断線がありました
このキーボードは、侵入した液体によって腐食してしまって、ところどころ断線していましたので、
こんな感じです
この配線部分を補修して、元通りに組み立てれば修理完了です。
今回のようなケースでは、おおよそ12,000円~15,000円程度(参考料金)となります。
作業納期は、少々手間がかかる作業ですので、1週間程度となります。
ノートパソコンのキーボードに飲み物をこぼしてしまうことは、よくあるトラブルです。
キーボードの動作がおかしくなるだけでなく、キーボードの下の回路にまで染み込んで、パソコンそのものが完全に故障して、修理不能になることもあります。すぐに電源を切り、使用せずに一刻も早く点検に出していただくのがよいでしょう。すぐに不具合が見られなくても、数日たってから電子回路にサビが発生してトラブル症状が現れることが多いためです。
パソコンドック24では、分解し、内部の水分を乾燥させたり、不純物のクリーニングを行います。
PC修理 「正常に起動しない」の症状は?(修理に関する参考費用はこちら)
PC修理 「動作が遅い・固まる」の症状は?(修理に関する参考費用はこちら)
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