NEC PC-8801mkⅡSRの修理事例です。
こんにちは。パソコンドック24 新大阪店 です。
大阪府内のお客様より、30年以上前のNEC PC-8801mkⅡSRの修理ご依頼がありました
NECの旧世代PCでは PC-9801が有名ですが、当時NECは同時にPC-8801という規格の異なる機種も販売していて、当時はPC-9801がビジネス用途、PC-8801がゲーム用途という位置づけで多くのモデルが発売されました。
この構図はより高性能だった9801に次第に集約され8801は消えてゆきました。
規格が違う9801と8801ではソフトウェアに互換性がなかったので、今でも当時の8801用ソフトウェアを楽しむ為に所有している方も一定数いらっしゃるようです。
そんな中でも、このPC-8801mkⅡSRは初代モデルから3代目のごく初期の世代に属するもので、今では殆ど見かけなくなったモデルです。
ご依頼の症状はフロッピィディスクドライブ(FDD)が動作しないとういう事でした
フロッピィディスクを挿入しても読み込まず内蔵のROM-BASICが起動してしまっています。
この時代のPCは頑丈で長期間使えるものが多いのですが、さすがに20年、30年は長く、近年経年劣化等でのメンテナンスが必要な事が多くなりました。
FDDはハードディスクと違って、ディスクの記録面に直接ヘッドが接触する為、接触による摩耗や損傷が発生します。
この為、故障の多い機器です。
早速分解して、現品のチェックにかかります。
トップカバーをはずしたところ
FDDが2基搭載されています、この時代は現在でも使われている3.5インチタイプではなく、5インチタイプのフロッピィディスクが主流でしたので、FDDも大きいです。
配線を外してゆきます。
FDDユニット
このドライブで使用するフロッピィディスクは5インチ2Dタイプで、1枚に320KB(GBでいうと、0.00032GB)のデータを記録できました 現在の基準からするとびっくりする位少ないですが、当時はこれを 3枚組、5枚組にして必要に応じてフロッピィディスクを入れ替えて、ソフトを動作させていました。
診断検査の結果、この8801のFDDも経年劣化によるトラブルが発生しており、駆動部、稼働部分のメンテナンスが必要でした
各部をクリーニング、グリスアップしてゆきます。
必要メンテナンスを全て施したので、早速組み付けてテストします
NEC N88DISK-BASICが無事起動できました。
フロッピィディスク内のファイル一覧
他のフロッピィディスクも問題無く読込/書込できました。
今回のご依頼品はなかなかの年代物でしたが、メンテナンス・補修・修復・交換 等のサポートができますので、お困りの際はご相談下さい。
PC修理 「正常に起動しない」の症状は?(修理に関する参考費用はこちら)
PC修理 「動作が遅い・固まる」の症状は?(修理に関する参考費用はこちら)
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