今回はお隣の亀山市よりお越しのお客様より、英字のメッセージが出て起動しなくなったWindows98搭載のNEC PC-LW40Hをお預かりいたしました。
お客様が『今、どうしても必要というわけではないが、思い出もあるしもったいないのでできれば直したい。』・・・
【思い出】【もったいない】私のやる気が一番出る言葉です。
今でこそパソコンも安くなりましたが、この頃は20~30万円なんて当たり前でしたね。
このパソコンもそのお仲間です。
電源を入れてみると、【CMOS Battery Error】と表示されています。
内部のバックアップ電池が消耗しているようです。
分解しパームレストの部分を取り外してみると・・
電池が液漏れしてとんでもないこと(失礼)になってます。まずは電池を取り外し、きれいに清掃して基板等に腐食がないか確認します。
基板まで腐食は広がっておらず、ハードディスク、メモリ等にも異常は見当たりませんでした。
やっぱり昔のパソコンの方が長寿命ですね。特にハードディスクは。
バックアップ電池を新しいものに交換し起動してみると、一部の文字が入力できません。
キーボードにも障害があるようです。
このモデルのキーボード。型番で検索しても交換用の新品キーボードが見つかりません。
試しにと型番の最後の1文字が違う製品を取り寄せてみました。
大きさや形、ケーブルの長さ、ネジ穴の位置、キー配列、すべてピッタリだったので安心して取り付けてみたら・・・あれれ、正常に入力できません。今と違って【部品の共有化によるコストダウン】なんてない時代だったんですねー。
お客様にご相談して、中古の動作品を手配することになりました。
少し手間が掛かりましたが、無事修理完了しました。
こういう昔のパソコンは細部に至るまでコストがかかっており、いろんな仕掛けが隠されています。
分解していても『なるほど』と感心することが多々あります。
懐かしさを感じながら日本人技術者の魂(大げさですが)を感じた今回の修理でした。
当店では古いパソコンも大歓迎です。どんどんご相談ください。パソコン昔話にきっと花が咲きます(笑)
PC修理 「異音がする・熱い」の症状は?(修理に関する参考費用はこちら)
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