名古屋市西区のお客様よりNAS(RAID5構成)のデータ復旧依頼がありました。
RAID5の場合、本体が壊れるとデータの救出は少々やっかいです。
BUFFALO NAS TS-H1.0TGL/R5 本体エラーで起動しない
会社で使用していたNASが起動しなくなり2年ほど放置していたが、内部のデータが必要になりました。
TS-H1.0TGL/R5は250Gのハードディスク4台をRAID5でまとめて1つにして使用しています。
参照→RAIDの解説
RAID5はデータ保護のための機能ですが、あくまでハードディスク故障時に有効な方式です。
本体の故障時には役に立ちません。
受付時に伺った話では、起動していた時点で4台中1台のハードディスクが認識できていなかったそうです。
本来はその時点で不良ハードディスクを新品に差し替えて「リビルド」をかける必要があります。
「リビルド」によりデータの保護を行います。
4台中3台が不良
トレイユニットにハードディスクがセットされていますので、取り出しは簡単です。
4台中1台は、受付時に伺った通り全く認識しません。
RAID5の場合、4台中1台の故障であれば問題なくデータは保護されます。
しかし、今回正常なのは1台のみでした。
元ハードディスクの保存のため、3台のコピーを取ります。
3台中1台は検査ツールでエラーが出ていて、通常ではコピーが進みません。
もう1台は検査ツールでは正常ですが、コピーをしようとすると「カチン」と異音がして進んでいきません。
特殊操作コピー・データ復旧
通常コピーが出来ないハードディスク2台を「リバースコピー」にかけてみます。
時間はかかりますが、何とか正常にコピーが取れました。
ここまで来ればデータの救出はかなり有望です。
コピーした3台のハードディスクを作業機に繋ぎ認識させます。
RAID5として認識できました。
4driveとなっていますが、1台は欠損扱いで残りの3台から再構築を行っています。
データは620Gほどあり、取り出しには丸1日かかりました。
一部に破損データはあるようですがほぼ全体のデータが取り出せました。
お客様が持参された外付けHDDに全データをコピーして納品させて頂きました。
RAIDも万全ではないので要注意
今回の復旧は4台中3台のHDDが不良というぎりぎりの状態でした。
RAIDの過信は禁物です。
お早めにご相談を頂ければと思います。
データ復旧
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