北名古屋市からお越しのお客様で、「No boot device available」という画面になってしまい、どんな操作をしてもOSが起動しないというご相談で持ち込まれました。
内部のOSが入った起動デバイスを認識できていないようです。
DELL XPS 8500 OSが起動しない
Windows8搭載モデルで、Windows10にアップグレードの上お使いだったパソコンです。
「説明書にSSDと書いてあった」とのことですが、パッと見はHDDしか見えないものでした。
「No boot device available」
使用途中に突然「No boot device available」という画面になり、OSが起動できなくなってしまったとのことです。
SATAスロットの0と1が使用されてはいますが、OSを起動しようとするとどこかで止まってしまうようです。
分解・診断
サイドパネルを外すとすぐにHDDにアクセスできます。
4つのネジを外し、HDDを取り外します。
写真では見えませんが、グラフィックボードの下にmSATAの32GBのSSDが載っていました。
説明書に載っていたSSDはこれのことですね。
低容量のSSDをキャッシュとして使用することにより高速化を図るものです。
こちらの状態を確認しましたが問題なし。
HDD:状態不明
HDDの方はまともに認識できない状態でした。
検証用パソコンに繋いでもまともに認識されず、コピー専用機に繋いでも2TBあるのに5分ほど(通常であれば3時間半ほど)で終了してしまいます。
なんとか認識できても、HDDの状態チェックを行うと「不明」と出ます。
しかも2TBあるのに137.4GBという表記です。
こうしてHDDの名前を確認できても、ふと気が付くと検証用パソコンから名前が消えいつの間にか外れた状態になっています。
手を当てて確認してみると、すぐに電源が落ちてしまうようです。
ケーブルの接触を確認するとまた電源が入りますが、モーターが止まってしまうような状態で電源が落ちます。
このせいで起動用ドライブとして認識できなかったようですね。
データ救出をご希望でしたがこのレベルになると開腹作業が必要になる、とお伝えしたところ今回は取りやめになりました。
HDDとSSDを取り外した状態でメモリーのチェックテストを行いましたがこちらは異常なし。
HDDが故障してしまったことが原因でした。
SSD換装
見積をお伝えしたところSSDをご所望でしたので、2TBのHDDから480GBのSSDに換装するメニューで受注いたしました。
起動ドライブそのものがSSDになるためキャッシュ用SSDは必要なくなります。
そのため32GBのSSDは外したままにし、2.5インチのSSDを3.5インチに変換するマウンターを装着の上480GBのSSDを組み込みます。
BIOSの設定を「RAID」から「AHCI」に変更してOSのインストールを行います。
Windows10のクリーンインストール
Windows8のリカバリーメディアは作成されていたそうですが、Windows10でお使いになりたいというご依頼を受けました。
このパソコンはDELLのメーカーサイトではWindows10の動作保証を謳っていません。
ですがサポート期限を気にせず使用したいとのことでしたので、今後のWindows Updateや大型アップデートで不具合が起こるかもしれないということをお伝えの上Windows10のクリーンインストールで承りました。
なるべく不具合が起きないよう、しっかりと調整しながらリフレッシュパックを施します。
清掃・返却
内部にそこそこの埃があったため清掃し、外部も綺麗にしていきます。
クリーンインストールなのでメーカー製の付属ソフトは全て消えてしまいますが、DELLの場合最初から入っているソフトは少ないのであまり影響がありません。
1日の最後に終了するときは「完全シャットダウン」(Shiftボタンを押しながらシャットダウン)を心がけていただくようお願いし、返却です。
PC修理 「正常に起動しない」の症状は?(修理に関する参考費用はこちら)
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