こんにちは。パソコンドック24 新宿店 です。
今回お持ち込み頂いたお客様は、キーボードの上にコーヒーをこぼしてしまい、キーを押すと押し感が悪く粘ついてしまうとの事でした。
液体をこぼされた大体の範囲をヒアリングしますが、その範囲外にも液体が混入している可能性が考えられますので、キーキャップを全て外す作業になります。
作業前に全てのキーが反応する事を確認してからになります。
反応しないキーがあると、キーボードパネルの交換が必要になってしまうからです。
今回は、全てのキーが反応していましたので作業を始めます。
まずは一番押し感が悪い部分のキーキャップを外してみます。
キーキャップ、バタフライ機構、下のスイッチハウジングにも液体が接触しています。
キーキャップを外すにあたり、一番注意しなければならないのはスイッチハウジングのポケットを破損させないことが重要になります。
キーによりスナップとフックの位置が違うので、外す向きを逐一変えなければなりませんし、バタフライの劣化によりバタフライが損傷してしまう事がありますので注意が必要です。
下の写真は、スイッチハウジンが破損してしまっている写真です。
以上の事を踏まえて全てのキーキャップを外していきます。
キーキャップ取り外しの途中経過の写真です。
コーヒーが広範囲に渡り侵食していますね。
取り外す作業はそこまで苦にならないのですが、バタフライ、スイッチハウジング、キーキャップの洗浄が結構手間がかかります。
下記の写真は、バタフライ、スイッチハウジングを洗浄した写真です。
上の写真と比べ綺麗になったのがお分かりでしょうか。
洗浄後はブラックスティックでバタフライを軽く叩き、バタフライが上下に動くかを確認します。
バタフライが正常に動作しているのを確認したら、次はキーキャップの洗浄に入ります。
写真は洗浄しているキーキャップと洗浄していないものを写しています。
このキーキャップの洗浄をしていると、どんどん人間が小さくなってしまうような気持ちになる程、無口になり黙々と洗浄をこなしています。
他のスタッフは、キーキャップ洗浄をしている私をみて寂しそうだと思ってみているようです。
写真に見えている裏面の部分だけではなく、サイドに付着している液体も丁寧に洗浄していきます。
洗浄が終わったら、キーキャップを取り付けていきます。
この時もフックとスナップの位置に注意しながらはめていきます。
キーキャップをはめた状態で、バタフライが上下に動くかを確認していきます。
ここで反応が悪い時は、再度取り外して洗浄のやり直しです。
全てのキーを取り付け、元の状態に戻りました、OSを起動させキーの動作確認をし、全て正常にキーが反応し、キー入力が出来ています。
今回は、タッチIDにも液体が接触していましたので、タッチIDも取り外し洗浄しています。
MacBook 12、MacBook Air 2018、MacBook Pro 2016〜2018年モデルで液体が接触してしまったという方は、お気軽に一度ご相談下さい。
洗浄で直るはずのものも、そのまま放置して時間が経過する程、洗浄だけでは回復しなくなるようなダメージを受けることがあります。
キーの分解中にバタフライやスイッチハウジンを破損してしまった場合、最悪トップケースの交換になりますので、リスクもあり極端に作業料金が安いわけではありませんが、トップケース交換に比べると費用は抑えられます。
MacBook Pro 水こぼし・水没(修理に関する参考費用はこちら)
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