「突然キーボードが反応しなくなった」、「入力できないキーがある」
こんなお問い合わせが毎日のように寄せられています。
キーボードが反応しないと、ウェブ検索もSNS投稿もメール送信もできず、とても困りますね。
そんなとき、ご自身の対処によって回復できる可能性もあります。
キーボードが反応しない症状と推定される原因に合わせた対処法をまとめたのでご参照ください。
キーボードのすべてのキーが反応しない場合
キーボードのすべてのキーが反応しない場合は、キーボード不具合やマザーボード、キーボードケーブル不具合が予想されますが、放電作業によって回復する可能性もあります。
水濡れした場合
対処法:修理依頼しましょう
水に濡れた場合は、腐食により悪化する可能性があるため、速やかに修理依頼をしましょう。キーボードだけでなく、パソコンの重要なパーツが水濡れで故障する可能性もあります。
アプリケーション固有の問題(特定のアプリだけ異常)の場合
対処法:アプリケーションを切り替えて入力する
ブラウザなど、使用しているアプリケーションの不具合で入力ができなくなった場合、他のアプリケーションで入力できるかを確かめることで、機械的な故障かどうかが分かります。
- マウス操作やタッチ操作でWindows「メモ帳」を起動します
- 「メモ帳」でキーボードから入力できるか確かめます
【画像1:Windows 10 で「メモ帳」を起動する方法】
「メモ帳」を開く操作:スタートボタンをクリックし、表示されたスタートメニューをスクロールして、「Windows アクセサリ」を開き、「メモ帳」を選択します。
もし「メモ帳」でキーボードの反応に問題がなければ、機械的には壊れていないことが分かります。「メモ帳」でも同じなら、機械的な故障やOSトラブルの可能性が高いです。
静電気などの帯電による不具合の場合
対処法:放電作業を行う
コンピュータは静電気や想定外の帯電によって誤動作を起こす場合があります。
パソコンにとって静電気や帯電は、キーボードが反応しないだけでなく、パソコンが起動できなくなるなど様々なトラブルの要因となります。
帯電による不具合の場合、放電作業を行うことで復旧する可能性があります。
一般的なパソコンの放電方法
以下は、一般的なパソコンの放電方法です。
- パソコンの電源を切ります
- 電源を含めたケーブルの接続をすべて外します
- SDカードやUSBメモリなどをすべて取り外します
- バッテリーが取り外し可能であれば取り外し、電源ボタンを20秒押し続ける
- バッテリーが取り外しできなければ、2分以上放置します
- バッテリーを取り外した場合は取り付けます
- 電源ケーブルを接続します
- 電源を入れます
- 「メモ帳」を起動して入力できるか確かめます
メーカーごとの放電方法の参考
メーカーパソコンの場合は、取扱説明書やメーカーサポート情報などの放電方法をご参照ください。
- NEC (エヌイーシー)
- パソコンで放電処置を行う方法
- 富士通 (FUJITSU)
- パソコンを放電する方法を教えてください。
- レノボジャパン (Lenovo)
- パソコンで放電処置を行う方法
- DELL (デル)
- デルPCの電源が入らない、またはWindowsが起動しない (「ハードリセットを実行する」部分)
- HP (エイチピー)
- HP PC – コンピューターの電源をリセットする方法
- VAIO / SONY (バイオ/ソニー)
- 電源が入らない 故障かなと思ったら はじめてのVAIO VAIO(株) サポート
放電を試みても回復しない
上記の放電作業を試してキーボード入力ができないなら、キーボードやメイン基板などパソコン故障の可能性が高いです。
お近くのパソコンドック24へご相談ください。
キーボード故障の場合は、交換パーツの在庫があれば、最速で当日に修理完了する場合もあります。
キーボードの一部のキーが反応しない場合
キーボードの一部のキーが反応しない場合、様々な要因が考えられます。機械的な故障でないことも考えられるので、症状に合わせて以下の対処を試みてください。
ごみやほこりなどの異物が要因の場合
対処法:ほこりなどの異物を除去する
まずはキーボードにほこりや固形の異物が入っていないか確認しましょう。
機種によってはキーに隙間がないパソコンもあります。それでも、異物によってキーが押しにくくなる場合もあるので、まずは落ち着いてキーボードを見てみましょう。
キーボードを掃除するには、ハケや柔らかい布、エアダスターを使用しましょう。
キーボードは優しく拭いてください。掃除機の先をキーボードに当てながら吸ったために、キーを破損してしまったという相談もありました。無理に隙間にブラシを入れることや、キーを無理やり外そうとすると破損の可能性があります。
「Num Lock」がオフになっている
対処法:「Num Lock」の状態を確認する
「Num Lock」とは、テンキー(数字のキー)の入力モードを切り替えるボタンです。「Num Lk」と刻印されていたり、「Fn」キーとの組み合わせで切り替える機種もあります。
「Num Lock」を一度だけ押して、テンキーの入力を確かめてください。
マウスキー機能が有効になっている
対処法:マウスキー機能を無効にする
Windows のマウスキー機能とは、キーボードを使ってマウスカーソルを移動させるための機能です。
マウスの故障時など、キーボードでマウス操作する際に利用するものですが、この機能が誤って有効になっていると、テンキーで入力できなくなってしまいます。
「マウスをキーパッドで操作する」の「テンキーを使用するためにマウスキー機能をオンにして、マウスポインターを移動する」がオンの場合は、テンキーを押すとマウスカーソルが動きます。
この機能をオフにしてキー入力ができるか確かめてください。
【画像2:Windows 10 マウス設定画面】
マウス設定画面を開く操作:スタートボタンをクリックし、表示されたスタートメニューの左下の歯車アイコンをクリックし、「Windowsの設定」画面で「簡単操作」をクリックします。
表示された画面の左側メニューをスクロールして、「マウス」を選択します。(※「簡単操作」は[Windowsキー + uキー]でも開きます)
フィルターキー機能が有効になっている
対処法:フィルターキー機能を無効にする
フィルターキー機能とは、意図せずに連続でキーを押してしまっても反応しないようにさせるための機能です。
手の不自由な方のための補助機能として用意されていて、この機能が有効な場合はキーを長く押し続けると1文字が入力されます。
この機能が誤って有効になっていると、通常のキー入力ができなくなってしまいます。
「フィルターキー機能の使用」の「早いキーボード操作または繰り返しのキーボード操作を無視して、キーボードの入力の感覚を変更する」がオンの場合は、通常のキー入力は無視されます。
この機能をオフにしてキー入力ができるか確かめてください。
【画像3:Windows 10 キーボード設定画面】
キーボード設定画面を開く操作:スタートボタンをクリックし、表示されたスタートメニューの左下の歯車アイコンをクリックし、「Windowsの設定」画面で「簡単操作」をクリックします。(※「簡単操作」は[Windowsキー + uキー]でも開きます)
表示された画面の左側メニューをスクロールして、「キーボード」を選択します。
キーボードカスタマイズソフトウェアによる影響
対処法:ソフトウェアをアンインストールするか無効にする
「Keyboard manager」などキーボードの動作を変更できるソフトウェアを利用した場合は、アンインストールするか無効にします。
これらのソフトウェアには、キーボードマクロツール、ゲーム用キーボードツール、キーボード切り替えツールなどがあります。
また、ツール用のデバイスドライバーが影響している可能性もあります。
ここまでの対処で回復しない場合
ここまでの対処で回復しない場合、以降の対処方法で要因の切り分けや、トラブルの復旧ができるかもしれませんが、パソコンに詳しくない方にはおすすめいたしません。
例えば、Windows アップデートを行ったことで別のトラブルが発生する可能性もあります。
すでにトラブルに見舞われているので、十分なデータバックアップなどができていないのであれば、これ以降の対処はリスクが高いかもしれません。
パソコンに詳しくない、よく理解できていない、自信がないという方は、お気軽にパソコンドック24へご相談ください。
対処法:セーフモード起動を試してみる
対処法:Windows アップデートを行う
対処法:デバイスドライバーを更新する
対処法:BIOS初期化やBIOSアップデートを行う
機械的な故障か確かめる方法
メーカー独自の診断ツールがインストールされていれば、ハードウェア診断によってトラブル要因が分かるかもしれません。
診断ツールの起動方法や操作方法は、パソコンメーカーや機種によって異なります。お手元にマニュアルや取扱説明書のある場合はご確認ください。
- アップル (Apple)
- Mac での Apple Diagnostics の使い方
- Mac で Apple Hardware Test を使う方法
- DELL (デル)
- 内蔵診断およびオンライン診断(SupportAssist ePSA、ePSA、またはPSAエラー コード)を使用してハードウェアの問題を解決する方法
- Dell製コンピューターまたはタブレットのハードウェアに関する問題を診断して修正するDell Diagnosticsツール
- HP (エイチピー)
- HP PC – ハードウェア障害のテスト
- Notebook PC シリーズ – HP PC Hardware Diagnostics UEFI の使用方法
- レノボジャパン (Lenovo)
- パソコンの診断方法( Windowsが起動しない場合) UEFI DIAG VER3.0
- 富士通 (FUJITSU)
- [トラブル解決ナビ] 富士通ハードウェア診断ツールを実行する方法を教えてください。
- パナソニック (Panasonic)
- [Windows 10] PC-Diagnosticユーティリティの起動手順を教えてください。
- 東芝/dynabook (TOSHIBA/ダイナブック)
- 「dynabook サービスステーション Ver7」ハードウェアの状態を診断する方法<Windows 10>
緊急で修理まで待てない。いますぐ、この入力だけすませたい!
ここまでの対処を試みても回復しない場合、修理を依頼することが必要と思われます。
でも、修理店が近くにない、修理を待てない、今すぐ入力が必要な場合もあるでしょう。
お急ぎの場合は、次のような対処によって、キーボードが利用できなくても入力ができるかもしれません。
Windowsのスクリーンキーボード機能/Macのキーボードビューア機能を利用する方法
スクリーンキーボード機能やキーボードビューア機能を利用して、マウス操作で文字を入力できます。すぐにキーボード入力したい場合や、文字数が少ない場合はおすすめできます。
- マイクロソフト (Microsoft) の案内
- 入力にスクリーン キーボード (OSK) を使用する
- NEC (エヌイーシー) の案内
- Windows 10のタッチキーボードを使用する方法
- パナソニック (Panasonic) の案内
- [Windows 10] タッチキーボードを表示する
- アップル (Apple) の案内
- Macでキーボードビューアを使用する
USBキーボードを利用する方法
電気量販店などで販売されているUSBキーボードを購入し、ノートパソコンに接続して入力する方法です。お近くで入手可能であれば一番おすすめできる方法です。
スマホで入力した内容をパソコンでコピーする方法
スマホで文字入力した内容を、クラウド保存やメールなどでパソコンへ送り、パソコン側でコピー&ペーストで入力します。
「Evernote」や「Google Keep」などのアプリを利用すれば、入力した内容を他人に知られることなく、クラウドに文字を保存できます。
どちらのアプリも、パソコンからはブラウザでアクセスできます。(※事前に使用されていなかった場合は、サービスへのログイン操作が必要です)
この他にも、Gmailの下書きに文章を保存するなど、スマホで入力した文章をパソコンで得る方法が考えられます。
該当の症状がない、対処法を試みても回復しない
この記事の対処法を試してキーボード入力ができないなら、キーボードやメイン基板などパソコン故障の可能性が高いです。
お近くのパソコンドック24へお気軽にご相談ください。
キーボード故障の場合は、交換パーツの在庫があれば、最速で当日に修理完了する場合もあります。
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