北名古屋市にお住まいの方よりDELL Vostro 3580をWindowsアップデートした後から「自動修復」になり起動できなくなったとご相談です。
当初は単純にWindows Update後のトラブルと伺っていましたが、診断中にWindows11へのアップデートと判明しました。
Windows11の対応可能パソコンで、Windows Update画面にアップデート可能と表示されたので、更新をおこなった結果のトラブルでした。
BitLocker暗号化あり
最初にデータを保護するためにHDDを取り出します。
分解は裏側のネジを全部外して裏蓋を取ります。
DVDドライブを引き抜くと2個のネジがありますので、こちらも取っておきます。
バッテリーコネクターを外してからHDDを外して検査しましたが、この時点でHDDにBitLockerがかかっていて暗号化されているのがわかりました。
BitLocker回復キーをマイクロソフトアカウントから取得
内部のデータが必要だったのでBitLockerの解除をする必要があります。
BitLocker回復キーがわからないとデータは諦めなければなりません。
オーナー様は回復キーには心当たりはありませんでしたが、マイクロソフトアカウントのログイン用メールアドレスとパスワードがわかっていました。
試しにログインしてみるとBitLocker回復キーが見つかりました。
データは確保できたので一安心です。
復元では起動不可
回復環境からの作業をしますがオプションの選択で「終了してWindows11に進みます」の表示があったため、Windows11アップデートでのトラブルと判明しました。
BitLockerがかかっていると、ほとんどどんな作業も「回復キー」の入力をしないと先に進めません。
まずやってみたのは「Windowsの復元」ですが、完了しても症状に変化はありませんでした。
機能更新プログラムのアンインストール
Windows Updateでの大型更新(Windows10→Windows11・Windows10半期バージョン更新)は、機能更新プログラムと呼ばれます。
大型更新でトラブルが起きたときは「機能更新プログラムのアンインストール」をすると回復できることがあるので、そちらを試してみます。
自動修復の画面から「詳細オプション」→「トラブルシューティング」→「詳細オプション」→「更新プログラムのアンインストール」と進みます。
「品質更新プルグラム」は毎月のWindowsアップデートの事で「機能更新プログラム」が大型更新となります。
「最新の機能更新プログラムをアンインストールする」を選択して進みます。
やはりBitLocker回復キーを求められました。
回復キーを入力すると機能更新プログラムのアンインストールができるようになりました。
Windows10へのロールバックが始まりました。
Windows10で起動
機能更新プログラムのアンインストールが終わった後の再起動を不安半分で待ちましたが、すんなりとWindows10が立ち上がりました。
やはりWindows11へのアップデートで何らかのトラブルが起こり起動できなくなっていたようでした。
新バージョンのOSは最初のうちはトラブルが多いようです。
当面はWindows10のままで使用するのをお勧めします。
この後、念のためWindows10 v21H2にアップデート・BitLockerの解除をいたします。
Windows11に更新される前の状態に戻り、環境・データもそのまま使用できるのでお喜びいただけました。
新バージョンのOSはクリーンインストールが安心
当店がWindowsのバージョンアップデートをおこなう際は、基本的にOSのクリーンインストールをおこないます。
旧環境を引き継ぐと今回のようなトラブルも起きやすくなりますし、今後のアップデートでもトラブルが起きやすくなります。
Windows11のみを入れてから、ドライバーやソフトの調整をおこないます。
OSのアップデートは上書きインストールではなく、新規インストールがお勧めです。
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PC修理 「正常に起動しない」の症状は?(修理に関する参考費用はこちら)
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