名古屋市西区からお越しのお客様より、「キーボードのランプは点灯するがWindowsが起動しない」とご相談いただきました。
店頭で確認してみると、確かにランプは点くものの画面が全く明るくなりません。
HP ENVY dv6-7200/CT 画面にロゴが出現しない
当店で3年半ほど前に販売した中古ノートパソコンです。
Windows8.1のままでお使いでした。
Caps Lockや充電などのランプは点きますが、それ以上先に進みません。
「ランプは点くが電源が入らない」状態です。
こういった症状の原因はメモリーやSSD・バッテリー故障・CPUやマザーボード異常など、様々なものが考えられます。
一つずつパーツを外していき、原因の究明を行います。
分解:SSD
バッテリーを外しただけでは症状に変化ありませんでした。
中央にある固定ネジをゆるめ、バッテリーを外す際にも使用するレバーを左にずらすと蓋が外せます。
SSDがありました。
2個の固定ネジを外し、マウンターに固定されているためマザーボード側のSATAケーブルコネクターを抜き取ります。
SSDステータスは正常でしたが、まだ症状は変わりません。
メモリー差し直し・CMOSバッテリー放電
まずは中央にあるメモリーの差し直しを行いますが、これでも症状は変わりません。
いよいよマザーボード故障の可能性が高くなってきましたが、次にCMOSバッテリー(日時などの設定を保持しておくためのボタン電池)を外して内部情報のリセットを行います。
右下の赤丸がCMOSバッテリーのコネクターです。
放電回復
しばらくCMOSバッテリーコネクターを外しておき、いくらか時間が経ったあとに再度差します。
すると今まで真っ暗なままだった画面が明るくなり、「ブート用の媒体が見当たらないため起動できない」という英文が出てきました。
内部情報のリセットで起動できるようになったため、そのままメモリーのチェックテストを行います。
異常は見つからず、SSDを差し戻した際のWindows起動も確認できました。
放電で治るような場合は「帯電」「湿度」「正常に終了されなかったときの情報」「ACアダプターを常時繋いでいる(バッテリーが故障している)」「シャットダウンせずスリープで使用している(スリープからの復帰失敗)」など様々な要因が考えられます。
具体的な原因を突き止めることは難しいため、再発防止策を行っていきます。
メモリー導通処置
再発を防ぐため、メモリーに接点復活剤を塗布します。
何度か再起動を繰り返したり、バッテリーだけでの起動をしてみたりして問題がないことを確認します。
通常であれば高速スタートアップの解除も提案しますが、当店で販売したパソコンのためすでに処置済でした。
内部清掃
光学ドライブを抜き取ります。
全てのネジを外します。
キーボード下にあるフラットケーブルとネジを外します。
ファンが見えました。
しっかり清掃した上で元通りに組み戻します。
外部清掃・返却
外部の清掃を行い、各種機能の確認を行います。
問題なく使用できるようになり、一安心しました。
Windows8.1のサポート終了まで1年切っていることをお伝えした上で返却です。
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PC修理 「正常に起動しない」の症状は?(修理に関する参考費用はこちら)
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