北名古屋市からお越しのお客様より、「Windowsが起動せず、英語の画面になる」とご相談いただきました。
店頭で確認すると、BIOS Utilityの画面が表示されました。
ASUS S430U Sirial ATA Port 0 Empty
Optaneメモリー16GBとHDD1TBで構成されたWindows10パソコンです。
表示されたBIOSのStorage項目を確認すると、全てEmptyとなっています。
Optaneキャッシュの故障か、またはOptaneメモリーかHDDが故障している可能性が高そうです。
この症状が出てからしばらく使用していなかったそうで、バッテリーが空になっていたためCMOSもリセットされています。
分解:Optaneメモリー・HDD
裏面9個のネジを取るとパネルを外せます。
バッテリーを外し、OptaneメモリーとHDDをコネクターから抜き取ります。
増設用スロットがあるものの元々のメモリーはマザーボード直付けのようです。
仮組みをしてメモリーのチェックテストを行いましたが、メモリー異常は検出されませんでした。
Optaneメモリー正常・HDD完全故障
外したストレージを検証用パソコンに接続し、ステータスを確認していきます。
Optaneメモリーは正常認識され、エラーセクタもなさそうです。
しかしHDDはパソコンに接続してもドライブ名を認識せず、モーターが動くような振動もありません。
専用機に繋いで内部データをコピーしようとしても「不良マスター」と表示され全く認識されませんでした。
HDDが完全に故障したため、BIOSでも「Empty」と表示されていたようです。
Windows10仮インストール
検証用のSSDを組み込み、Windows10のクリーンインストールを行います。
ドライバーなどの調整もできたため、マザーボードやSATAコネクターは正常であることがわかりました。
受付時に
- Optaneメモリーは高速化できるものの、キャッシュ構成がおかしくなるとWindowsも起動できなくなることがある
- SSHDのようにSSDとHDDを両方使用してWindowsを構成しているため、単純計算で部品故障率が通常より高くなる
とご説明したところ、Optaneメモリーは外した上でSSD換装をご希望されました。
またメモリー増設のご相談もあったのですが、受付時に仕様表を見た限りだとメモリー交換や増設のサポートはされていないと取れる文章がありました。
しかし上記のように増設スロットがあったため、改めてメモリー増設をご提案し、メモリー4GB1枚増設とSSD換装で修理を進めることになりました。
SSD換装・メモリー増設
予算があればOptaneメモリーポートにNVMeSSDを差し、データ用HDDを載せることもできたのですが、今回は500GBのSATA SSDで修理することになりました。
メモリー増設後再度メモリーチェックテストを行い、初期不良や相性問題がないことを確認です。
SSD500GBにマウンターを取り付けてコネクターに繋ぎ、清掃して組み戻します。
Windows10をクリーンインストールし、メーカーサイトからダウンロードしたソフトウェアで調整していきます。
Windows上でもメモリーが8GB認識されました。
外部清掃・返却
外部を綺麗に清掃し、各種機能の確認を行って返却です。
今回はHDDが完全に故障していたため、工場出荷状態に戻すリカバリーはできませんでした。
海外メーカーはドライバーソフトウェアが公開されていたり、プリインストールソフトウェアが少なかったりするので、クリーンインストールでもあまり問題はありません。
メモリー増設やSSD換装など、お客様のご希望されていた環境でお返しすることができ良かったです。
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