電源が入らなくなったSurface Laptop Go を北名古屋市の方よりお預かりしました。
電源ボタンを押しても全く電源が入りません。
修理はマイクロソフトでおこないますが、データが重要で救出をご希望です。
最近のサーフェスシリーズはSSDが取り外せない物が多く、データ救出は非常に困難です。
しかし、Surface Laptop GoはM.2のSSD搭載のため比較的簡単に取り外しができます。
ネジを外して分解
Surface Laptop(Goではないタイプ)はキーボード部分が強力に貼り付けられていて、開封自体の難易度が高いです。
それに対し、Surface Laptop Goは通常のパソコンのようにネジを外せば開封ができます。
一見、裏面にはネジがありませんがゴム足の下に隠されています。
7個のネジを取ってから上部のキーボード側を外します。
手前を持ち上げるとキーボード側とマザーボードをつないでいるケーブルが見えます。
その隣にあるバッテリーケーブルを先に外してから、キーボードケーブルを外します。
これでキーボード側アッパーケースが外せます。
SSDの取り外し
SSDはマザーボードの液晶に近い部分にあります。
黒いアルミのカバーがはめ込まれていますが、爪でひっかけるようにすれば取り外せます。
小型のSSDですが、M.2タイプのNVMeで規格品です。
変換アダプターを使って作業用パソコンにつなぎ、検査をすると正常でした。
BitLocker暗号化あり
SSDは正常ですがBitLockerで暗号化されていて、内部のデータにアクセスすることができません。
サーフェスシリーズはオーナー様も知らないうちに暗号化されていることがあります。
今回のオーナー様もBitLockerの存在をご存じありませんでした。
BitLockerは強固な暗号化で、暗号の回復キーがわからないとデータを取り出すことはできません。
オーナー様は回復キーをお持ちではありませんでしたが、Microsoftアカウントの情報は記録がありました。
アカウント情報を教えていただき当方でログインしてみると、アカウントにBitLocker回復キーの情報が残っていました。
アカウント情報を登録したとき、同時にBitLocker回復キーも登録されていたようです。
回復キーさえわかれば、SSDを別のパソコンに繋いでデータの救出が可能です。
BitLockerについての参考記事
BitLockerとは【BitLockerの要件と自動有効化の問題点】
重要データを復旧
BitLocker回復キーを入れると、内部データにアクセスできるようになりました。
ユーザーフォルダに入り、オーナー様が必要とされるデータが確認できました。
データをオーナー様にもご確認いただいた上で、USBメモリーにコピーしてお渡しします。
今後の対策として、重要データは2つ以上の別機械にコピー保存をしていただくようお話しいたしました。
データ保護には、2重化が重要です。
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Surface(サーフェス)修理
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