名古屋市西区からお越しのお客様より、「急に電源が入らなくなった」とノートパソコンをお持ち込みいただきました。
ACアダプタを差すと一瞬白いランプが光りますが、電源ボタンを押しても反応がありません。
DELL Inspiron5300 電源が入らない
第10世代のCore i5が搭載されたWindows10モデルのノートパソコンです。
アダプターを常時差したまま使用されていたらしく、ある日電源を入れようとしたら全く入らないことに気付いたそうです。
分解:バッテリー・SSD
ランプは点灯・点滅するものの電源が入らない場合、放電リセットを行うと回復する場合があります。
この場合の「放電」とはACアダプターを抜くだけではなく、バッテリーの取り外しが必要です。
それでも回復しない場合は、日時や設定を保持するためのボタン電池(CMOSバッテリー)を取り外すと回復する可能性があります。
最近のノートパソコンは両方とも簡単に外せないことが多いです。
このノートパソコンも同様ですね。
7個のネジとパネルを外します。
バッテリーコネクターが中央の少し右にあるので抜き取ります。
黒いシートの下にSSDがあるので取り外します。
放電リセット・回復
この時点で仮組みをしてACアダプターを差すとランプが点灯し、自動的に電源が入りました。
どうやら画面を開いたり充電を始めたりすると自動的に電源が入る状態になっているようです。
まずは電源が入るようになったことで一安心ですね。
そのままメモリーのチェックテストを進め、エラーが検出されないか確認します。
SSDステータス:正常
NVMe SSDの使用時間は462時間で、異常は検出されませんでした。
SSDを差し戻して電源を入れると、Windowsが起動しデスクトップ画面まで進めることを確認できました。
バッテリー正常
バッテリーコネクターを差し直しても問題なく起動し、バッテリーのみでの起動も可能でした。
充電器を差したままだとバッテリーに負荷がかかり、寿命が短くなります。
スマートフォンでもよく言われることですが、バッテリーが減ってきたら充電し、100%になったら外すことが大切です。
今回はバッテリーも正常でしたが、バッテリーが完全に故障してしまうとそれだけで電源が入らなくなる場合があります。
その際はバッテリーを装着するとまた電源が入らなくなることもあるので、なるべくバッテリーに負荷がかからない使用方法が必要です。
再発防止・Power On Lid Open解除
まずは画面を開くと電源が自動的に入る設定を解除します。
この状態だと常にスタンバイ状態になるため、電源部分によくありません。
電源ボタンを押してすぐF2キーを連打すると、BIOS画面が表示されます。
Power項目を選択し、下の方にある「Power On Lid Open」をONからOFFへ切り替えます。
下部にある「APPLY CHANGES」をクリックして設定を保存し、「EXIT」でBIOS画面から退出します。
高速スタートアップ解除
次はシャットダウン時の状態をSSD・HDDに書き込み、次回そのデータを読み込んで起動する「高速スタートアップ」を解除します。
このモードはシャットダウンや次回の起動が少し速くなることがありますが、不具合が起きた際にそれを持ち越してしまいます。
高速スタートアップを解除し毎回完全シャットダウンするように設定することで、起動と終了が多少遅くなりますがゼロから起動しクリーンな状態で使用することが可能です。
ただし遅くなるといってもSSDの中でも高速なNVMe SSDですので、余程気になることはありません。
コントロールパネルを開き、「システムとセキュリティ」もしくは「ハードウェアとサウンド」を選択します。
「電源オプション」メニューを選択します。
「電源ボタンの動作を選択する」をクリックします。
「現在利用可能ではない設定を変更します」をクリックします。
「高速スタートアップを有効にする」のチェックを外し、スリープにならないように設定します。
特にWindows10以降、「スリープ状態からの復帰に失敗する」事例が多く見られるためです。
内外清掃・返却
内外部を清掃し、元通りに組み戻します。
電源関係の設定を変えた以外はそのままで返却できたのでこちらとしても安心できました。
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