こんにちは。パソコンドック24 新宿店 です。
今回は液晶画面の表面が溶けてしまったような状態のiBook G3をお預かりしました。
液晶表面に斜めに線が何本も入っています。
お客様はぶつけたり破損させた覚えは無いとのこと。
この症状は「ビネガーシンドローム」と呼ばれる症状になります。
(お酢のような臭いが発生しております。)
液晶をコーティングしている素材が、温度や湿度によって加水分解して酢酸化する症状です。
一旦発症すると止める術はなく、出来ることはせいぜい進行を遅らせる程度…。
ということで今回は液晶交換で対応する事と致しました。
早速分解を進めていきます。
左下はバッテリーになります。
裏ブタを外すと一面シールドで覆われていました。
こちらのシールドを外していきます。
シールドは外した事で基板を確認する事が出来ました。
しかしこのままでは基板を取り外す事が出来ません。
今度はキーボード側から分解を行います。
キーボード自体は非常に取り外ししやすい構造になっていました。
キーボードを外した後、フレームを取り外しました。
フレームを外すと裏ブタの時と同様にシールドで覆われていました。
このシールドを外します。
ようやく基板に繋がっている各種ケーブルを取り外せるようになりました。
ケーブルやヒンジ部のネジを外す事で上半身を分離致しました。
上半身を分解していきます。
液晶フレームは両脇に4本のネジで固定されていました。
液晶フレームを取り外すと再びシールドが姿を現しました。
このシールドも外します。
ようやく液晶にたどり着くことが出来ました。
新しい液晶と交換します。
交換後液晶が正常に表示される事を確認致しました。
約20年前に発売された機種であった為交換用パーツが手に入るか心配でしたが、無事入手でき交換も行え安心致しました。
ビネガーシンドロームは高温多湿での長期保管が原因の一つと言われています。
パソコンを長く使用されているとこのような症状が発生してしまう事もあるかと思います。
同じような症状でお困りの方はぜひ一度当店にご連絡下さい。
公開: