名古屋市西区からお越しのお客様より、「ネットサーフィンをしているとファンが高回転になりやすく、その際の音が大きい」とご相談いただきました。
店頭で確認してみると、通常使用ではまず問題ないはずのファンの回転音が大きく聞こえ、吹き出し口付近がかなり熱いです。
富士通 FMV ESPRIMO FMVF77B1KG FH77/B1 ファンがすぐ高回転になる
第7世代のCore i7、メモリー8GBと当時の製品の中では高性能の一体型パソコンです。
インターネットブラウザを開いたりWindowsの更新がかかったりするとファンの音が大きく聞こえます。
分解:HDD
まずはパソコンの中でも1番壊れやすいHDDの状態を調査します。
裏面のネジを全て外し、パネルを取り外します。
HDD固定用金属板を外し、ケーブルを引き抜きます。
HDDステータス:正常
ハードウェアECC検知エラー回数が気になりますが、HDDステータスは正常です。
ファン・吹き出し口埃詰まり
ファンとその上にある吹き出し口フィンにびっしりと埃が詰まっています。
これではファンが回転しても排熱されず、CPUが冷やされません。
メモリーチェックテスト時に96度確認
裏面パネルを取り外した状態で、更にサーキュレーターで風を当てつつメモリーのチェックテストを行いました。
組み立てた状態よりも冷えやすい状態ですが、画像の通りCPU温度は96度になっています。
かなり高温の状態ですね。
ファン清掃・CPUグリス塗り直し
まずはツールを使用して埃を綺麗に取り除きます。
これだけでも空冷効果は上がると思われますが、念のためCPUの熱伝導グリスも塗り直すことになりました。
ヒートシンク固定ネジを緩めます。
ヒートシンクとCPUについているグリスを綺麗に清掃し、CPUグリスを塗り直します。
細かい埃を取り除きつつ、組み戻します。
メモリーチェックテスト時の温度低下
再度メモリーチェックテストでCPU温度がいくつになるか確認します。
通常は75度前後で、高くても84度ほどに落ち着いたことを確認。
診断時のパネルを取り外し風を当てている状態とは違い完全に組み戻したあとに行っているため、冷却効果の上昇を実感できました。
外部清掃・返却
検証完了後に外部も清掃し、返却です。
今回は起動時間やインターネットブラウザの起動が遅いこともご相談いただいており、SSD換装の検討も行っていました。。
ですがCPU世代的にWindows11へのアップグレードができないことと、排熱不良でサーマルスロットリング(CPU防衛機能による動作速度低下)が起きている可能性を鑑みて見送ることになりました。
このタイプは裏面の蓋を開けることでファンと吹き出し口間の清掃は一応可能で、お客様も定期的に行われていたとのことです。
しかし写真のようにかなりの埃詰まりがあり、返却時に写真をお見せしたところ非常に驚かれていました。
ノートパソコン・一体型パソコン共にどんどん清掃しづらくなっているため、せめてファン清掃くらいは簡単にできるようにしておいてほしいものです。
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