清須市からお越しのお客様より、「Windowsが起動しない」とご相談いただきました。
以前から何度か発生していた症状らしく、完全に起動しなくなってしまったため持ち込まれたそうです。
HP OMEN 15-W003nf 英文が出て起動しない
United Kindom言語でお使いのゲーミングPCです。
電源を入れると「Reboot and Select proper Boot device or Insert Boot Media in selected Boot dvice and press a key」と表示されます。
これは「ブートデバイスが見つからないため選択するか挿入してください」という内容で、OSが入っているはずのSSDを認識できていないようです。
以前Windowsが起動しなくなったことがあり、その際はBIOSでSecure Bootを外したら改善したとのことです。
そのままSecure Bootを外してお使いでしたが、今回は完全に起動しなくなってしまいました。
分解:SSD・HDD
裏面のネジを全て外します。
ファンの埃がすごいですね。
バッテリーを取り外したあと、SSDとHDDを外します。
SSD完全故障・HDD正常
NVMe SSDは検証用のパソコンに接続しても全く通電せず、環境保全も行えませんでした。
HDDは異常ありません。
Windowsが起動しなくなったことがあったというお話でしたので、そのときからSSDの調子が悪かったのかもしれません。
SSD内のデータが必要とお伺いしていましたが、当店の設備では救出できませんでした。
CPU温度97度確認
受付時に「熱い」という話も伺っていましたが、メモリーのチェックテストで100度近くいくことを確認しました。
Core i7の中でも高性能モデルで発熱しやすいとはいえ、かなり高い状態です。
ファンのすぐそばにSSDがありましたが、排熱がうまくできていなかった可能性があります。
HDDからのリカバリー不可
このモデルはHDD内にリカバリー領域がありますが、検証用の空SSDを差してリカバリーしようとしてみたところ「Boot Device Not Found」と表示され進められませんでした。
SSDからトラブルシューティングが起動できる状態でないとできないようです。
上記の画面はSecure Bootをオンにした状態で行っているため、通常では持ち込み時の画面ではなく上記のように表示されるようです。
リカバリーメディア作成
HPはMicrosoft Storeにある「HP Cloud Recovery Tool」を使用して各パソコン用のリカバリーメディアを作成できます。
「HP Cloud Recovery Tool」をインストールします。
Product IDを入力することで、ネットワーク経由でUSBメモリーにリカバリーメディアを作成できました。
内部清掃
排熱不良の原因となる埃を清掃します。
SSD交換
元々は256GBのSSDでしたが、今回は500GBのNVMe SSDを使用して修理することになりました。
SSDを組み込みます。
リカバリー
先程作成したリカバリーUSBメディアを使用してリカバリーします。
工場出荷状態にリカバリーできました。
Windows10のバージョンが1803(2018年3月)でしたので、最新の22H2に更新する必要があります。
日本語のインストールメディアだと言語が書き換えられてしまうため、United Kindomのインストールメディアを作成してアップグレードします。
その後、定例アップデートやメーカーアップデートを適用して調整していきます。
BIOS更新も行います。
外部清掃・返却
外部も清掃を行い、返却です。
SSDのデータは復旧できなかったものの、HDD内のデータは無事でした。
SSDは故障するとHDDよりもデータ復旧が困難になりやすいです。
大切なデータは定期的にバックアップし、パソコン内と外部メディア両方にあるようにしておきましょう。
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