稲沢市からお越しのお客様より、「中古で購入したWindows11のノートパソコンが起動しない」とご相談いただきました。
真っ暗な画面にマウスポインタのみ表示され、そこから先に進みません。
このパソコンには「Intel 第4世代(4000番代)」というCPUが搭載されており、Windows11のインストールシステム推奨要件を満たしていません。
HP ProBook 470 G2 Windows11が正常起動しない
もともとはWindows8で販売されていた、Core i7搭載の17インチノートパソコンです。
調べてみると10年近く前に発売されたものでした。
電源を入れると真っ黒な画面にマウスポインタのみ表示され、操作ができません。
中古でWindows11がインストールされたものを購入されたということですが、冒頭でも書いた通りWindows11のシステム推奨要件を満たしていません。
Windows11のシステム要件は、Intel CPUの場合は概ね第8世代(8000番代)以降、AMD CPUの場合は概ねRyzen 2000番以降(共に一部例外あり)とされています。
Microsoftにてそれより前の世代にもWindows11をインストールする方法が明示されていますが、システム要件を満たしていないということは不具合が起きやすくなるということです。
Windows Updateの大型更新が自動で行われず、サポート終了OSになってしまうことも多いです。
特にこういった中古販売では、そういう知識を持っていない方が買ってしまいこういったトラブルに見舞われる案件が多発しています。
当店では非対応パソコンにWindows11をインストールすることは推奨していないため、今回はWindows11ではなくこのパソコンで対応しているWindows10で修理することになりました。
Windows10は2025年10月までのサポートとなっていますが、それまでであればインターネットも安心してご利用いただけます。
分解:SSD
まずは機械的な故障がないかどうかを調べていきます。
バッテリーを外し、裏面下部にある蓋を外します。
SSDがありました。
マウンター固定ネジを外し、左方向へ引き抜きます。
しかし左2個のネジがなく、SSDをマウンターに固定するネジも2個不足していました。
身元がはっきりしなかったり、非対応のパソコンに新OSを入れて販売していたりする中古業者によく見られます。
仮組みをしてメモリーのチェックテストを行い、異常検出がないことを確認します。
SSDステータス:正常
SSDステータスは正常ですが、寿命指標であるパーセンテージが少し減っています。
こちらはお客様と相談の上でそのまま使用することになりました。
BIOS設定変更
BIOSを確認するとブートモードがLegacyのままでしたので、UEFIへ変更します。
更にSecure Bootを有効にしました。
Windows10クリーンインストール
SSD内部を完全消去し、Windows10のクリーンインストールを行います。
メーカーサイトからダウンロードしたソフトウェアでドライバー調整を進め、使いやすいように設定変更していきます。
内部清掃
裏面中央にある蓋を外します。
光学ドライブを外します。
ネジ隠しのゴム足を外します。
裏面のネジを全て外します。
一部トルクスネジで留められているので、対応ドライバーを使用します。
キーボードを外します。
フラットケーブルとスピーカーケーブル、6個のネジを外します。
ようやくFANにアクセスできました。
内部清掃後、元通りに組み戻します。
外部清掃・返却
メーカーサイトでWindows10対応が謳われている機種のため、問題なく動いています。
外部清掃を行い、返却です。
中古で購入される場合はシステム要件を満たしたもの(叩き売りのような安いものは要注意)を購入するか、難しければ新品で購入するようにしましょう。
金額の事情などで中古でないと難しいときは、ドスパラやソフマップ・パソコン工房など大手のパソコンショップがおすすめです。
当店でもWindows10・Windows11共にメーカーで対応を謳われているパソコンのみインストール調整して販売しています。
このパソコンは購入しても大丈夫か、というご相談にも乗れますのでいつでもご利用ください。
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