こんにちは。パソコンドック24 名古屋・庄内緑地公園店 です。
富士通のビジネスモデルデスクトップパソコンの電源が入りません。
電源ボタンを押してもランプが点灯せず、一度だけ「カチッ」という音がするのみです。
富士通 ESPRIMO FMVD4000WP D588/VX 電源が入らない
第8世代Core i5搭載のWindows10デスクトップパソコンです。
富士通のビジネスモデルは以前からデザインがあまり変更されません。
電源ボタンを押すと「カチッ」という音が聞こえますが、一切稼働しません。
分解の上原因を切り分けていきます。
分解:HDD
まずはHDDを取り外します。
背面のネジを1個ゆるめ、サイドパネルをフロント方向へずらすと取り外しが可能です。
緑色の固定ラッチを引きながらDVDドライブを上へ引き上げます。
SATAと電源ケーブルを引き抜き、ネジを外して右方向へマウンターごとHDDをずらします。
HDDステータス:正常
HDDは正常で、数値も気になるところはありません。
HDDの重度故障が原因で電源が入らないこともありますが、今回はそうではありませんでした。
電源ユニット故障・交換
サイドパネルを開けた状態で確認すると、「カチッ」という音は電源ユニットからしているようです。
電源ユニット故障を疑い、正常品と交換します。
背面の固定ネジを4個外します。
マザーボードに繋がっているケーブルを抜き取ります。
こういったメーカー製の小さめデスクトップパソコンは、電源ユニットが専用品であることが多いです。
今回もケーブルが特殊で、通常のデスクトップ用電源ユニットは使用できません。
同型機の正常電源ユニットと交換すると、無事電源が入りメーカーロゴが表示されました。
電源ユニット故障で間違いありません。
仮組みをしてメモリーのチェックテストを行いましたが、異常は検出されませんでした。
このパソコンは現在Windows10で動作していますが、10は2025年の10月でサポートが終了してしまいます。
HDDをSSDへ換装し、Windows11をクリーンインストールすることになりました。
CPU熱伝導グリス塗り直し
内部清掃後、CPUグリスの塗布を行います。
PULLと書かれた部分を引き、吸気口を外します。
ヒートシンクを外します。
あまり固まっていませんでしたが、拭き取って綺麗に塗り直し、組み戻します。
SSD換装
NVMe SSD対応マザーボードですが、このパソコンはファンが少ないため放熱に不安があります。
そのため、NVMe SSDよりも発熱が比較的少ない2.5インチのSATA SSDを採用しました。
240GBのSSDにマウンターを取り付け、組み込みます。
Windows11クリーンインストール
先程組み込んだSSDへWindows11をクリーンインストールし、ドライバー適用を進めます。
Windows10環境から取り出した初期化用のデータをSSD内部へ移行し、「初期状態に戻す」を行います。
クリーンインストール状態でありながら製造元がメーカーになり、プリインストールソフトを入れることが可能になりました。
Windows10から環境を引き継いで11へアップグレードすると、不具合発生率が上がってしまいます。
そのため、クリーンインストールをしたあとに工場出荷時の状態へ近づけるという手法をとっています。
BIOSアップデートも行いました。
その後、タスクバーアイコンの左寄せや通知の調整など使いやすいように設定変更します。
外部清掃・各種機能確認
電源が入るようになり、SSD換装とWindows11インストールを行ったことでサポート終了をしばらく気にせず快適に使えるようになりました。
電源が入らないときはCPU故障やマザーボード異常など重度故障の可能性もあるので、電源ユニット故障で幸いでした。
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