Panasonic Let’sNoteのFANメンテナンスシリーズ CF-T9の冷却FANメンテナンス
こんにちは。パソコンドック24 新大阪店 です。
以前からご利用いただいているお客様から、愛用のCF-T9から異音がするので診て欲しいと依頼がありました
Panasonic Let’sNote は頑丈で故障も少ない為、長く使われている方が多いのですが、中でもWindows7の頃のモデルはボディが堅牢に作られているため、普通にトランクに入れて海外に持って出ても破損しないタフなモデルです
ご依頼のCF-T9は内蔵HDDをSSDに交換しており、バッテリー動作時間、高速、軽量、耐衝撃性においてノーマル状態よりもパワーアップしていますが、HDDが無くなった事で唯一残ったモーター部品である「冷却FAN」は長く使ううちに劣化してゆき最後は交換が必要となります。
また、使い減り以外でも埃の混入等の汚れで回転不良を起こします。
お預かりしたCF-T9を動作させしばらく放置していると、ボディ左横(排気口があります)から「ギッ」という音がし、これが何度か続いた後、突然静かになり排気口から出でくる熱風が止まりました。
この症状は「冷却FAN」トラブルの典型で、これだけで原因は特定できました。
もちろん他にメモリやSSDのテスト等も行いますが、「冷却FAN」が正常動作しない状態でPCに負荷をかけてはいけません。
「冷却FAN」完治後に実施する事にして、まず分解します。
この世代のモデルはキーボードの固定にネジだけでなく両面テープを使用しており、キーボードをはずすのは毎回苦労します。
さらに、防水対策のシールをはずし、これでやっとキーボードがはずれました。
後はネジだけですので、サクサク分解が進みます
このモデルの「冷却FAN」はメインボードの裏にありますので、メインボードを取り外す必要があります
中はかなり埃がついています、これでは「冷却FAN」にも埃がつまっている可能性が高いですし、FANモーターの回転軸に細かい埃が入り込みグリスと混ざってしまうと泥状になって回転不良を起こします。
メインボード裏側、埃が多いです。
これが「冷却FAN」中から綿埃がはみ出ていますね。
「冷却FAN」の中は・・・ 埃がいっぱい、これでは正常に回転できません。
「冷却FAN」を分解しました 指でFANの「冷却FAN」を押してみても粘りけがあってスムーズに回転してくれません。
回転羽根部分もはずします、これでメンテナンスの用意ができました。
「冷却FAN」内部は埃だらけ、排気口も詰まってしまっていますね。
羽根部分もこんな状態。
「冷却FAN」内部、羽根をクリーニングし、埃が入り込んだ回転軸内部をクリーニングし再度グリスアップします。
この時、グリスアップしても羽根の回転がぶれたり、スムーズに回転しない場合は場合は「冷却FAN」の交換が必要ですが、この「冷却FAN」は問題が無かったので組み立てます。
併せてボディ内部も清掃してゆきます。
さらにボディを組み立てます、こちらも併せてボディ表面をクリーニングしてゆきます。
難敵のキーボードはやっぱり新しく両面テープを貼り直します。
これで完成。
電源を入れて、省電力機能の働かないBIOS画面にしてPCの温度を意図的にあげ、「冷却FAN」が回転するように仕向けます。
静かにスムーズに回りだしました、ボディ左横の排気口からは勢いよく熱風が出ていますので、これでメンテナンス完了です。
引き続き後回しにしていた各種テストを行い仕上げとなります。
このPCも「冷却FAN」の交換までは必要なく、メンテナンスだけで復旧できました。
「冷却FAN」トラブルは異音がしだした初期段階であれば、多くの場合部品交換をしなくてもメンテナンスでなおりますので、コスト的にも部品を待つ時間が不要ですので、修理日数的にもオーナーにやさしい修理サービスです。
もし、お使いのノートPCから異音がしだした場合は、FAN以外にもHDD障害のようなきわめて重大なトラブルの可能性もありますので、できるだけ速い対処が必要となります。
ご心配な症状が出た場合はご連絡下さい。
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