お客様から画面表示がおかしくなる症状のNEC Lavie LZ650/NSBを預かりました。該当モデルは2013年に発売され、タッチパネル式フルHD対応IPS液晶ディスプレイを搭載しており、当時としては964gと世界最軽量モデルを実現した13.3型Ultrabookです。Windows8.1搭載モデルだったのですが、すでにWindows10にアップグレードされておりました。
3か月ほど前に一度お客様からお預かりして診断したことがあったのですが、Windows10を起動後にウィンドウを最大化したり表示領域を外れると画面にごみが表示される症状でして、ソフト的な要因と思われ、ドライバーの更新やWindowsUpdateなど様々な修復を試みても解決しませんでした。納期急ぐということでいったん返却しまして、3カ月経過したこのたび、再度持ち込まれ診断することになりました。ただ以前よりは症状が悪化しておりまして、OS起動以前にも以下のような画面表示になることがありました。
いろいろと調査した結果、液晶パネルが原因と判断しまして、タッチパネル対応フルHD表示の液晶パネル上半身を交換することで修理受注いただきました。まずはバックカバーの取り外しから開始です。
バックカバーの12個のネジを取り外します。いずれのネジもシールで隠れているのでシールを外してから取り外します。
ネジを外せば簡単にバックカバーが外せます。
マザーボードが見えました。世界最軽量(当時)ということもあって、コンパクトで整然とパーツが並んでいるのが見てとれます。
以下のネジが液晶上半身を固定する4個のネジです。4個のネジを外すだけではなく液晶上半身に接続されているケーブルを外す必要があります。
まずはバッテリーケーブルを外します。
液晶の信号ケーブルなど以下の二つのケーブルを外します。垂直方向に引き出すだけで外れました。
同様にCPUファンケーブルなど以下の二つのケーブルを外します。
CPUファンを外します。あとで元に戻す際にはCPUファンのグリスを塗り直す必要があります。
CPUファンの下に隠れていたアンテナケーブルを固定するシールを外します。
アンテナケーブルを外し無線LANカードを外し、またSDカードスロットを外す準備をします。
無線LANカードを外したあとに、SDカードスロットを浮かせば無線LAN用アンテナケーブルを外すことができました。
液晶パネル上半身に付属しているケーブルを全て外せば上半身をPC本体から外すことができました。以下のような状態になります。
新しい液晶パネル上半身を用意します。
以上を元に戻していき、スイッチON!液晶表示の不具合は解消されました。Windows10の更新プログラムもたまっていたので、WindowsUpdateも行いまして完了です。
1度目の診断では原因不明で解決に至らずお客様にはご迷惑をおかけしましたが、2度目の診断では原因が究明でき修理完了してお客様には喜んでいただけました。液晶パネルが特殊なので安い修理代ではありませんが不可思議な症状からUltraBookを無事救いだすことができました。
原因が判断しにくい症状でも是非ご用命は当店へ。
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