こんにちは。パソコンドック24 新宿店 です。
今回は TOSHIBA dynabook V72/D にお茶を溢してしまい電源が入らなくてお困りのお客様からご依頼いただきました。
お持ち込み頂いたその日の夜にお仕事で必要なデータが入っているので修理もしくはデータの取り出しをご希望と言う事でした。
早速分解を行い水没の状態を確認していきましょう。
かなり広範囲が濡れてしまっているのがお分かりいただけると思います、バッテリーの表面だけでなく端子内部まで濡れてしまっていますね……
更にマザーボードを降ろして状態を確認しましょう。
写真上に見える青白い部分を緑青(ろくしょう)といいます、基板が濡れた状態で通電したときに発生する錆のようなものです。
これが発生すると基板上で正常な通電を妨げたり、基板が腐食する原因となります。
お持ち込み頂いた際に「何度か電源を入れてみたが電源が入らない」とおっしゃっていたのはこの緑青が原因だと思われます。
複数個所で緑青の発生を確認しました。
次の写真は液晶パネルのケーブルを刺す端子部分です、ショートして変色してしまっていますね……
マザーボードの洗浄を試みましたが機能回復は見込めず、今回は時間との勝負でしたので中のSSDからユーザーデータをUSBメモリに取り出してご納品いたしました。
今回はかなり重症な水没の案件でしたが、パソコンが濡れてしまい表面の水分を拭き取った後、安易に電源を入れてしまわれるお客様が多数いらっしゃいます。
中のマザーボードにどの程度水分が回っているか分からない状態で電源を入れるのはとてもリスクがあります。
最悪マザーボードの故障や中のデータが消えてしまう事も……
大事なデータが入っていたり、急ぎで使う予定があるのであれば電源を入れる前に先ず当店へご相談ください。
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