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【熱暴走】HP ProBook 4520s 使用中に電源が落ちる

カテゴリー :パソコン修理 冷却ファン・熱暴走

清須市からお越しのお客様より、「電源を入れてからしばらく作業していると本体がすごく熱くなり、電源が落ちてしまう」とご相談いただきました。
12年ほど前のパソコンですが光学ドライブがついていることもあり、まだ使いたいとお持ち込みいただきました。

HP ProBook 4520s パソコンが熱くなる

初代Core i3が搭載されたWindows7モデルのノートパソコンです。
Windows10にアップグレードされており、主にZOOMや光学ディスクへの焼き込みをするために使用されているそうです。
動きはサクサクとしていますが、使っている内にファンがうるさくなって筐体がとても熱くなり、電源が落ちてしまうとのことです。

温度確認

まずは元々の環境のままCPU温度がどの程度まで上がるかをテストします。
メモリーのチェックテストツールをUSBメモリーから起動し、しばらく走らせると90度近くまでいくことを確認しました。
メモリーに異常は検出されず電源落ちもないままテスト完走しましたが、吹き出し口辺りがかなり熱くなります。

分解:HDD

まずはHDDを外します。

バッテリーを外し、バッテリー下にあるネジを3個外します。

ヒンジ部にある目隠しを取り、その下にあるネジを外します。

スイッチ部を上方向にずらして取り外します。

キーボード固定ネジを2個とも外し、上方向にずらしてから持ち上げます。

キーボードフラットケーブルが刺さっているラッチを引き上げ、抜き取ります。

下部固定ネジを3個外し、トラックパッドのフラットケーブルを抜き取ってから右方向へずらして外します。

HDDが見えました。
固定ネジ3個を外し、右方向へずらしてから持ち上げます。

HDDステータス:正常

使用時間が13000時間を超えていますが、ステータスは正常です。
交換の目安時期ではありますが、HDD交換までしてしまうと金額がかさんでしまうため今回は行いません。
ウイルス等も検出されませんでした。

分解:ファン

ファンの分解に取りかかります。

固定ネジを取ってから金属板を外します。
両面テープでも固定されているのでゆがまないように注意が必要です。

ファンとヒートシンクが見えました。
ファンケーブルを抜いてからヒートシンクのネジをゆるめて持ち上げます。
パソコン側に多少の埃はあるものの、吹き出し口を塞いでしまうほどではありませんでした。

CPUグリスにも少し劣化が見られます。
取り外したファンのフィンに光が通るか確認してみると、多少の光は見えるもののほぼ暗いままでした。

金属板のネジを4個外すと、ファンと切り離せます。

フィン埃詰まり

クッションのようになった埃がフィンを塞いでしまっています。
これでは吹き出し口に埃がなくても廃熱が上手くいかず、負荷がかかると電源が落ちてしまうのも頷けます。
しっかりと埃を除去し、パソコン内部も清掃します。

ファン洗浄

羽の回転を確認すると少し引っかかりが感じられたため、ファンの方も洗浄します。

羽を外し、洗浄液につけて洗っていきます。
しっかり渇かしたあと、芯の部分に回転効率を上げるグリスを塗ってから元に戻します。

ヒートシンクとCPUの放熱グリスも拭き取り、綺麗に塗り直して元通りに組み戻します。

温度低下

最初と同じようにメモリーチェックテストで確認すると、60度前後まで下がったことを確認できました。
Windows上でもCPUの負荷テストをしばらく行いましたが、電源が落ちることもありません。
上手く放熱できているようです。

外部清掃・返却

外部清掃を行い、各種機能確認の上で返却です。
このノートパソコンは裏からファンの清掃をできるタイプではないため、複雑な分解が必要です。
他にも同様に清掃ができないタイプがあるため、本体が熱くなったり電源が落ちたりする場合は早めにご相談ください。
フィンや吹き出し口が容易に確認できるタイプのノートパソコンであれば、定期的にエアダスターなどで清掃するようにしましょう。

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