名古屋市西区からお越しのお客様より、「Windowsが起動せず、【キーボードレイアウトの選択】と表示される」とご相談いただきました。
金額の兼ね合いから修理は行わずにデータ救出のみでお預かりすることになりました。
HP 14-ac105TU Windowsが起動せず「キーボードレイアウトの選択」画面
7年ほど前に発売された、Core i3搭載の14インチモデルです。
Windowsが起動しない場合、「修復画面」「トラブルシューティング」と画面になることが多いですが、「キーボードレイアウトの選択」という画面で持ち込まれることも頻度は少ないですがあります。
この表示の場合、通常であればWindowsの起動領域へのアクセスができず、リカバリー(初期化)領域へのアクセスが行われた状態です。
そのため、Windowsが破損してしまっていると判断できます。
この画面になってしまうと元通りに起動できるようになる可能性はかなり低いです。
「Microsoft IME」を選択後「続行 Windows10へ進む」を選んでも上記の画面がまた表示されます。
HPのメーカーリカバリーモードは起動できたため、リカバリーツール上のデータ復旧メニューを使用してデータの救出を試みられたそうです。
音楽や写真などで3GBほどと表示され、USBメモリーを差した状態で進めたものの「次へ」がグレーアウトしてクリックできなかったとのことです。
そもそもCDの取り込みを800枚ほどしていたそうなので、よほどの低音質で取り込んだとしても3GBでは少なすぎますね。
分解:HDD
お預かりし、HDDの状態を確認します。
バッテリーを抜き取り、ヒンジ部のカバーとDVDドライブを外します。
16個のネジを外し、パネルのツメを剥がしていきます。
左下にHDDがありました。
SATAコネクタから抜き取ります。
HDDステータス:正常
1万時間ほど使用していますが、ステータスは正常です。
OSが起動できない状態なので念のため全周読み書きスピードテストを行ったところ、若干の劣化が見られました。
しかし使用には問題ないレベルでしたので、ソフトウェア上の問題でWindowsが破損したと思われます。
この場合、Windows Updateの失敗やウイルス感染などで起動に必要なファイルが破損した可能性が高いです。
データ救出
HDDに異常はなかったので、データ救出は可能でした。
お伺いしていた音楽データを中心に、救出可能なデータを復旧します。
その結果、全部で120GBほどのデータを救出できました。
32GBのUSBメモリーをお預かりしていましたが、この容量では入り切りません。
新たに128GBのUSBメモリーをお持ち込みいただけたので、分割してコピーすることになりました。
修理業をしていると、機械的な故障がなくともWindowsやmacOSが起動できなくなるパソコンをよく見ます。
もちろん機械故障が原因であることも多いので、大切なデータは2箇所に同じものを保存して保護する必要がありますね。
名古屋・庄内緑地公園店オフィシャルサイト
名古屋・庄内緑地公園店オフィシャルサイトでもブログを公開中です。
ぜひご覧ください。
公開: