こんにちは。パソコンドック24 田町店 です。
今回はBTOゲーミングPCの修理です。
メーカーはマウスコンピューターのG-TuneというブランドのゲーミングPCです。
症状としては時折急にすべての動作が重くなる時があるとのことでした。
とりあえず、サイドパネルを開けて中を確認します。
実を言うと、この中身を見て重くなる原因はすぐに予想できました。
結論から言ってしまうとCPUクーラーの冷却力不足で「サーマルスロットリング」が発生していると思います。
「サーマルスロットリング」とは、熱が上がりすぎると壊れないように、CPUがわざと性能を大幅に落として発熱量を無理やり落とす機能のことです。
まず、本機のスペックですが、
CPUはRYZEN9 3900Xと言われるAMD社が販売しているCPUシリーズの中で、発売時の最上位クラスのモノです。
スペックが非常に高く、様々なことができるが故に電力消費量も多く、発熱も最上位です。
そしてそのCPUを冷やすためのCPUクーラーはリテールクーラー(CPUの付属ファン)です。
このリテールクーラーはデザインは良いものの、冷却力で言うとRYZEN5等のミドルクラスCPUで精いっぱいのため、3900Xを冷やすには冷却性能が全く足りておりません。
実際に内部を清掃した状態で電源投入し、BIOS上の温度測定を確認してみます。
BIOS上は最低限の動作のためCPU負荷はかなり低いのですが…この段階で約60度です。
これでは軽い負荷をかけただけで80度は簡単に超えてしまいますし、負荷の重さや負荷時間によっては90度も超えてしまうことが容易に想像できます。
なので、冷却性能を上げるためにCPUクーラーを交換します。
まずは元のリテールクーラーを取り外します。
今回はケースのエアーフローや冷却性能等を考えてDeepCool社の簡易水冷CPUクーラーを選択しました。
冷却水を冷やすためのラジエータのサイズはもっと大きいものも入るのですが、今回のケースで大きいものを選ぶと左上の電源ユニットにCPUを冷やした後の温風を送ってしまうため、今後も長く使うためにも写真のサイズにしております。
交換後に同じ条件で行った、BIOS上での温度測定結果はこちらです。
35度と交換前に比べて約25度も冷えていることがわかるかと思います。
そして、Windows起動後にCPU・GPUに最大負荷をかけた状態がこちらです。
CPU温度は77度前後で推移し、80度を超えることはほぼありませんでした。
この状態で急に動作が重くなるという現象も起きなかったのでこれで症状は出なくなったでしょう。
このように当店ではBTOや自作PCのお困りごとも対応しております。
また、お客様のやりたいことや予算に合わせて、お客様だけの自作PCを組み立てることも可能です。
最新ゲームをやれる煌びやかに光るPCが欲しい、最近話題のAI技術が問題なく動作・研究が出来るPCが欲しい等のご要望にもお応えしておりますので、まずはご相談いただければお客様のご希望に合ったPCを提案させていただきます。
パソコンドック24田町店スタッフ一同、お待ちしております。
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