こんにちは。パソコンドック24 本町店 です。
大阪市北区のお客様より、サーバ(NEC Express5800/120Lh)をお預かりしました。突然うんともすんとも言わなくなったとのことです。社内でドメインコントローラとして利用されているサーバなので、これがないと社内の業務が止まってしまいます。一時間でも早く復旧する必要があります。
まず店頭で動作確認。簡易診断のため電源ボタンをポチッと押してみましたが、シーンと何も反応を示しません。
サーバですので、元気なときはファンがブンブンうなって賑やかなはずですが至って静かな佇まい(・.・;)
ランプも点きませんので、まったく通電していないように見えます。
ハード面での不具合が確実な状況。なんとかしてお客様がいらっしゃる目の前で直したいところでしたが、今回はお預かりすることに。
電源ユニットを取り外し、単体での検査をしてみます。この手のサーバは、パソコンと異なり電源ユニットもワンタッチで取り外せるため楽です。上記の写真を見ると分かると思いますが、電源ユニットは2つ実装できるようになっています。理由は後述します。
ケーブルを接続し電源を供給。
ランプに何かしらの反応があるはずですが点きません。電源ユニットが故障しているようです。
その他マザーボードを確認しましたが、コンデンサーの膨張や各種電子パーツの焼けなどは見当たりません。電源ユニットの故障ということでほぼ確定です。今回は電源ユニット自体の補修は行わず、ユニットまるごと新品に交換することにしました。大切なデータを大量に格納するサーバですので、修理費用を多少安く抑えることよりも、再発しないことを最優先として確実に直す必要があります。
このモデルは電源ユニットを冗長化できるタイプですが、今回はユニットひとつで利用されていました。この機種の電源ユニットは比較的安価で容易に手配できますので、顧客の了承をいただいて、電源ユニットを2台手配しました。メインの電源ユニットがまた故障しても、スペアの電源ユニットに自動的に切り替わって、当面は問題なく運用できる仕掛けです。この種のサーバは、冷房が切れている時間帯でも通電しておく必要があるため、必然的に壊れやすいものと考える必要があります。
三日後に電源ユニットが到着しました。さっそく組み込み、動作確認してみます。電源ユニットのランプも点滅したのを確認して、電源ボタンをポチッとな◎
やかましいくらいにファンがフル回転して、無事に起動してきました。
サーバは普通のパソコンと違い、機種により電源ユニット・ファン・HDD等が冗長化しやすい設計になっており、もし一部のパーツが故障しても動作し続ける仕組みになっています。そもそも機械はいつか壊れるものという前提で、たとえ停電になっても数分程度は動作し続けるくらいでないと、サーバとして信頼してデータを任せることはできません。
しかし実際は、特に冗長化を行わないデフォルトセッティングのまま導入してしまうケースもよくあります。システム導入の専門業者に任せると必ず冗長化を行なうようにプランを構成しますが、自社で導入作業を行なう場合は、冗長化の必要性を甘く見てしまうことがあります。コストが多少上がりますし、設定も少し増えますので・・
保守切れなどでサーバの管理に困っている方は、パソコンドックへご相談下さい。
最近は、クラウド型のデータストレージサービスも充実しています。万が一火災や震災で社屋が失われるような事故に見舞われても、データだけは無傷なままやり直すことも可能、そういったノウハウも用意しております。ご連絡いただければ、御社まで説明におうかがいします。よろしくお願いします。
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