こんにちは。パソコンドック24 高松店 です。
今回はAsusのノートパソコン、X542Uをお預かりしました。
昨日から起動中の画面のまま動かなくなってしまったとの事でした。
お預かりした時の状況
お持ちいただいた際は、起動中の画面のまま固まっている状態で何も操作できない状態でした。
強制的に電源を切り、再度起動すると、起動動作が非常に遅く、長時間待ってみましたが正常に起動することは有りませんでした。
Windowsではなく、BIOSを起動して確認しました。
BIOSは、パソコンの電源が入って最初に動作し、Windowsの様なOSの読み込みや、パソコンのハードウェアを制御するプログラムです。
Boot Menuでストレージの状態を確認すると「起動させるためのOSが入ったSSDが見つからない」という表示が出ていました。
詳細診断・分解
キーボード、パームレストを外して分解していきます。
SSDとハードディスクが確認できましたので、取り外して調べてみました。
診断すると、SSDが壊れていることが確認できました。
SSDの調子が悪くなってくると読み込み、書き込みに時間が掛かる様になります。
壊れかけていたSSDの方にOSが入っていたため、起動が遅くなり、そのまま壊れて起動しなくなった模様です。また、ハードディスクは正常に動作しましたが、データも何も入っていない状態でした。
パソコンにあまりデータを入れられていないとの事でしたので、128GBのSSDだけで容量は足りている状態でした。
検証用のSSDに交換し、Windowsを再インストールすると、問題なく動作することが分かりました。
検証用の環境で、お客様が良く利用される動画サイトを視聴してみました。サイト表示の速度が遅く、通常画面から、全画面表示への切り替えや、動画一覧のサムネイル表示の切り替えが引っかかる感じで動作が重い感じがしました。
タスクマネージャーで確認すると、容量4GBのメモリが搭載されていましたが、100%近く容量を使っている状態でした。
メモリスロットの空き状況を確認すると、空きスロットが1つありましたので、診断結果と合わせてメモリの増設を提案すると、お客様の方でも動作が気になっていたとの事で、メモリを増設することになりました。
検証用のメモリを用いて動作確認すると、同じ操作をしていても、メモリのひっ迫状況が改善され、動画サイトの動きも改善されました。
SSD交換・メモリ増設
SSDの交換を実施します。
壊れていたSSDがM.2 SATA規格の、少し古い規格のSSDだったため、販売されている種類も少なく、割高な価格設定になっていました。
そこで、お客様と相談し、ハードディスクを接続していたインターフェースに2.5インチ SATA SSDを搭載して、ストレージを1つにしてご利用頂く事になりました。
2.5インチ SATA SSDの方が、信頼性が高いブランドのSSDでも、M.2SATA規格よりコストを下げる事が可能です。
合わせてメモリの増設を行いました。同じメモリを取り寄せ増設します。
4GB×2枚で8GBで動作する様になりました。
合わせてパソコン内部の清掃を行いました。ファンに埃がびっしりついていたのを取り除きました。
ファンが塞がって空気が流れが悪くなると、パソコン内部の温度が上昇します。温度が上昇すると、故障する可能性も高くなりますし、発熱を抑えるために性能を押さえて動作するため、動きも悪くなります。
修理完了・動作確認
交換したSSDにWindows11を再インストールし、動作確認を行いました。
メモリ増設を行ったおかげで、起動も早く、動画視聴もスムーズになりました。
SSDはハードディスクに比べ、読み込み、書き込みが高速で、ディスクの回転部分などの駆動部分もないため消費電力も抑えられますが、読み込み、書き込み回数に上限が有り、突然壊れてしまう場合が有ります。
一般的には寿命は「5年程度」と言われていますが、読み書きの上限は、メーカーや製品によって大きく異なります。
起動や操作した際の動作、データ保存やファイルの読み出しに時間がよけいにかかるなど、故障の前兆が確認できる場合もございます。
パソコンの動作に少しでも不安を感じたら、パソコンドック24高松店にお気軽にご相談ください。
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