こんにちは。パソコンドック24 名古屋・庄内緑地公園店 です。
名古屋市西区からお越しのお客様より、「BitLockerという画面になりWindowsが起動しない」とご相談いただきました。
BitLocker回復キーは通常Microsoft アカウント内に保存されていますが、思い当たるアカウントにはデバイスの情報そのものがありませんでした。
富士通 LIFEBOOK FMVA45G2W AH45/G2 BitLocker回復キーを求められる
第11世代Core i3搭載のWindows11ノートPCです。
家族から譲り受けそのまま使っていましたが、ある日突然「BitLocker」という画面になりお困りの状態でご来店されました。
内部にあるデータがどうしてもほしいということでしたが、思い当たるMicrosoft アカウントにはMS Officeのライセンス情報はあるもののデバイス情報や回復キーが全く存在しません。
こうなるとデータ復旧は不可能です。
内部データは諦めるとしてもパソコンは使えるようにしてほしいということで、Windowsを入れ直す修理を行うことにしました。
分解:SSD
裏面の蓋を開けます。
バッテリーロックを解除してバッテリーとSSDを取り外します。
仮組み状態でメモリーのエラーチェックを行いましたが、異常は見つかりませんでした。
SSDステータス正常
パーセンテージは若干低下していますが、使用時間も含め問題ありません。
機械的な故障がないとなると、毎月定例で行われるWindows Updateの失敗が考えられます。
検証用パソコンでステータスチェックは可能ですが、南京錠マークがあり容量バーが出現しません。
こうなるとリカバリーデータの救出も不可能で、「初期状態に戻す」を行うにも回復キーが必要です。
幸いメーカーサイトでプリインストールドライバーを入手できることが判明したため、Windowsはクリーンインストールすることになりました。
Windows11クリーンインストールの際にSSDを認識しない
SSDの内部を消去し、Windows11のインストールを行おうとするとSSDが認識されませんでした。
NVMe SSDの性能を引き出すIntel VMD設定が有効になっているとこの状態になります。
Intel VMDについては下記の記事で紹介しているのでご参照ください。
参考記事:【Intel VMD】Windows11インストール時にNVMe SSDを認識しない
しかし、このパソコンではBIOSにIntel VMD設定が存在しませんでした。
OSインストールにVMDドライバーが必須のようです。
前述した通りメーカーサイトでプリインストールドライバーを入手できましたので、「インテル(R) ラピッド ストレージ テクノロジー」をダウンロードし解凍します。
内部にVMDフォルダーがありました。
USBメモリーにコピーし、それを挿した状態でもう一度Windows11インストーラーを起動します。
「ドライバーの読込」で先程のVMDフォルダーへアクセスし、インストールします。
無事SSDを認識しました。
クリーンインストールを進め、ドライバー適用やWindows Update・Microsoft Officeのインストールを行います。
BitLocker解除
この機種はクリーンインストールでもBitLockerが自動的にかかります。
再発防止のため、設定の「プライバシーとセキュリティ」から「デバイスの暗号化」へアクセスして解除します。
内部清掃
13個のネジと光学ドライブを外します。
ベースカバーを外し、ファンを中心に清掃して組み戻します。
外部清掃・返却
メーカーがインストールしているDVD再生ソフトなどは戻せなかったため、フリーソフトで対応できるものはそちらをインストールしました。
BitLockerによるデータトラブルはそこそこの頻度で発生しているため、使いたい人だけ使う形にするべきだと思います。
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