こんにちは。パソコンドック24 新宿店 です。
今回は茅ヶ崎市菱沼のお客様よりACアダプタ(充電器)を差し込んでも差込口(DCジャック)がグラグラして
ノートパソコンの電源が入らないご相談です。
モデルはTOSHIBA PV73PSP-KHAです。
一般的なノートパソコンでWindows機では非常に多い不具合です。
まずはACアダプタを差し込んでバッテリーの充電ランプが点灯するか確認します。
やはり、充電ランプが点灯しません。
バッテリーの故障、マザーボードの故障が原因で充電ができない可能性もあるため、
電源ボタンを押してみます!!うーん、やはり電源が入りません。
ACアダプタの差込口(DCジャック)がとてもグラグラしています。
DCジャックの接触不良を疑い分解して確認します。
この状態でACアダプタを接続すると・・・10回ほど試してようやく1回だけ
電源が入りました。
この段階で各ハードウェア(マザーボード、メモリモジュール、SSD、Windowsの起動等)
が正常であることを確認しておきます。
接触不良の場合はACアダプタ側とDCジャックの接点部の洗浄で状態が変化するか追加で確認します。
おっ・・・10回中に1回の電源入る状態から10回中4回くらいは入るようになりました。
今回はDCジャックのGNDの接触不良が濃厚となってきました。
写真のDCジャックの赤○部がバネになっているのですが、
経年劣化と摩耗により接圧が不足し接触不良にいたっていることが解りました。
今回はDCジャックの交換だけで済みそうです。
パソコンの状態によってはDCジャックではなくACアダプタ側が交換になる
場合もあれば、DCジャック、ACアダプタ両方とも交換になる場合があります。
次はDCジャックがグラグラしている不具合の対処を考えます。
今回のパソコンはDCジャックの固定方法がトップケースのリブで固定される構造です。
四角の部分はボトムケース(パソコンの裏蓋)で固定している構造です。
観察するとDCジャックとトップケースのリブには結構な隙間(クリアランス)があります。
これじゃ・・・グラグラしてしまいますね。
DCジャックの固定方法は様々あるのですが、
一番オーソドックスなのが2液混合接着剤のエポキシ樹脂で固めることです。
エポキシ樹脂で固定をする場合の最大のメリットは固定強度が得られやすいこと。
デメリットは接着剤のため再リペア性に乏しいことがあげられます。
お客様からは「これからも故障個所を修理して長く使用したい」というご要望が
ございましたので今回はエポキシ樹脂の使用は辞め再リペア性を損なわない方法を取ることにしました。
DCジャックのグラグラ対策としてPET材+特殊両面テープをクリアランスが埋まるように貼りつけます。
ここで重要なのは、容易にPET材と両面テープが変形しないことが前提です。
より広範囲な面受けになるように局所的な圧力が加わらないように配慮して大きさと位置を決めます。
うまくいったようで全くグラグラしなくなりました。
パソコンドック24 新宿店では、
故障している個所の修理だけにとらわれず、
再リペア性も損なわないように配慮しておりますのでお気軽にご相談ください。
PC修理 「正常に起動しない」の症状は?(修理に関する参考費用はこちら)
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