北名古屋市からお越しのお客様より、「ログインパスワードを入力するとポップアップが出現してログインできない」とご相談いただきました。
ポップアップには「Microsoft Storeでアプリを検索しますか? このタスクに使用するアプリをインストールする必要があります」と書かれており、インターネットに接続した状態で「はい」をクリックしてもまたパスワード入力画面に戻ってしまいます。
NEC LL850/N PC-LL850NSW-J アプリインストールを求められる
第4世代Core i7、メモリー8GB搭載のWindows8.1モデルです。
Windows10にアップグレードした上で使用されていたようですが、起動にとても時間がかかるようになったあと、ログインできなくなったそうです。
このノートパソコンは高速化用のキャッシュSSDが搭載されており、キャッシュ構成が壊れてしまった可能性が高そうです。
買い換えも検討しているため、データ救出のみでのお預かりになりました。
分解:SSD・HDD
バッテリーを外し、左下にある蓋のネジを取ります。
蓋を開けるとHDDがあるので、左方向にずらしてSATAコネクターから抜き取ります。
更に右半分を覆っている蓋を外します。
キャッシュSSDがありました。
キャッシュSSDやOptaneメモリー、SSHDはHDDだけの構成よりスピードアップを図れますが、SSD故障やデータ破損でキャッシュ構成が壊れてしまうと起動できなくなります。
SSDやHDD単体で使用するよりも故障時のデータ復旧が困難になりがちです。
SSD・HDDステータス:正常
SSDとHDDは共に正常でした。
ただしドライブ名などの確認はできず、ディスクの管理でも表示されません。
キャッシュ構成が正常であれば同時に検証用パソコンに接続すると自動的に中を見られるようになる場合があるのですが、今回はできませんでした。
ラピッド・ストレージ・テクノロジーにビックリマークが出現したため確認すると、SSDもHDDも内部ステータスが非互換になっておりデータの確認をすることができません。
以前ブログに上げた、「【HDDが非互換表示】 Optaneメモリーのデータ障害で起動しない」のような状態です。
上記の記事のようにコピー済HDDで先頭部消去を行い、ドライブ名を認識できるようにしたあとでデータの復旧に取りかかります。
データ復旧
284GBほどのデータを救出できたため、一度データの確認をしていただき持参いただいたUSBメモリーにデータの移行を行います。
最後に大切なデータは2箇所に保存していただくようお願いした上で返却です。
パソコンの無料廃棄も承っておりますが、書類作成用に修理も検討されるとのことで返却になりました。
Windows10対応機種ですので、Microsoft OfficeのライセンスキーカードやMicrosoftアカウントの情報があればWindows10での修理・Officeインストールも可能です。
また今回のような故障を防ぐために、修理するのであればキャッシュ用SSDを外してWindows10を構成する方法が推奨されます。
Windows10へのアップグレードや、半年に1回の大型更新でもキャッシュ構成が狂う場合があります。
高速化できるのは魅力的ですが、使用には要注意ですね。
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