名古屋市西区からお越しのお客様より、「Windows11になってから動作が遅く、ユーザーデータにアクセスできない」とご相談いただきました。
ログイン画面までは比較的速く表示されますが、デスクトップ画面がなかなか出てこない上にCドライブへのアクセスが拒否されてしまいます。
Lenovo ideapad S130-11IGM Type 81J1 「アクセスが拒否されました」
Celeron N4000が搭載された、11.6インチの小型Windows10モデルです。
CPUがWindows11に対応しているため何度もWindows11アップグレードの通知が来ていたそうで、あまりに何度も通知がくるためアップグレードを行ったとのことです。
アップグレード後、ログインをするとしばらく真っ暗な画面とタスクバーのみ表示されます。
アイコンが表示されればそのあとの動作は速いのですが、Cドライブやデータにアクセスできなくなってしまいました。
Windows11へアップグレード後10日以上経過しているため、「【Windows11アップデートで起動不能】Windows10へのロールバック」で行ったロールバックは使用できません。
分解:SSD
救出しなければいけないデータはないとのことで、購入時状態へ戻すリカバリーを視野に入れつつお預かりとなりました。
まずはSSDを取り外します。
裏面10個のネジはトルクスネジになっているので、対応ドライバーで外します。
右下にSSDがありました。
中央部のバッテリーコネクターを外してからSSDを外します。
SSDステータス:正常
パーセンテージが3%ほど低下していますが、正常範囲内です。
しかし、検証用パソコンでも容量バーは表示されますがアクセスできません。
ウイルス検査も行えませんでした。
Novoボタンでトラブルシューティングメニューを起動
右側面にNovoボタンが存在しました。
検証用SSD接続の上でクリックします。
Novo Button Menuが表示されたので、一番下の「System Recovery」を選択するとトラブルシューティング画面が起動しました。
通常は存在しないのですが、「別のオペレーティングシステムの使用」というメニューがありました。
Windows11と10を選択できますが、どちらを選んでもWindows11が起動します。
念のためWindows11の定例アップデートアンインストールを行えないか試しましたが、「問題が発生したため」と表示され進めません。
「このPCを初期状態に戻す」を選んでもトラブルシューティングの初めの画面に戻ってしまいます。
SSD内部データを確認すると、Microsoft アカウントでのログインになっていたようでOne Driveのフォルダ内にExcelなどの書類データがありました。
しかし実際に起動するとデスクトップ上などにはデータが存在しないため、Windows11へアップグレードしたことによって構成が狂い、一時プロファイルログインのような状態になっているようです。
Windows10クリーンインストール
CPUの世代的にはWindows11に対応していますが、LenovoのメーカーサイトではWindows11用のドライバーソフトウェアが配布されていません。
また、新しいOSはどうしても不安定で不具合を起こしやすいため、今回はWindows10をクリーンインストールしてお返しすることになりました。
内部データを全て消去し、Windows10のみをクリーンインストールしていきます。
インストール完了後はメーカーサイトからダウンロードしたドライバーを適用し、Windows10を最新の状態へ更新します。
Microsoft Officeインストール時に登録したMicrosoft アカウントにログインできなかったためOfficeをインストールすることはできませんでしたが、書類入力ができれば問題ないということでLibre Office(MS Office互換ソフト)のインストールとOffice Onlineのインターネットショートカットを作っておくことで対応となりました。
内外清掃・返却
内外部を綺麗に清掃し、各種機能の確認を行って返却です。
今後もWindows11へのアップグレード推奨通知は来ると思いますが、拒否するようお願いしました。
Windowsは環境を引き継いでアップグレードすると不具合が起こりがちです。
新しいOSを使いたい場合は内部の環境を一旦真っ新にし、クリーンインストールすることを推奨します。
参考記事:Windows11をインストールしてみました【クリーンインストール編】
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