名古屋市西区からお越しのお客様より、「ビープ音4回を繰り返して起動しない」とご相談いただきました。
またWindows7機で7のまま利用しているので、起動するようになればこの機会にWindows10にしたいとのことです。
店頭で確認するとWindows10動作保証対象機でした。
起動するようにならない場合、データだけでも取り出したいとのことです。
富士通 FMV ESPRIMO FMVWLD1S7 WD1/L ビープ音が4回鳴り起動しない
ネット接続はせずCAD作業のみで利用されていたWindows7機です。
ビープ音が短音で4回鳴るのを繰り返し、画面は明るくなりません。
ビープ音が鳴る原因は様々ですが、富士通で短音4回だとメモリー異常の可能性が高いようです。
お預かりして診断していきます。
分解:HDD
まずはデータ保全のためにHDDを取り外します。
背面のネジを2個外し、サイドパネルを前面へ押し出すようにして外します。
このタイプは光学ドライブの下にHDDが取り付けられているので、固定ネジを外して引き上げます。
HDDがありました。
マウンターごと取り外します。
2.5インチのノートパソコン用HDDでした。
HDDステータス:正常
データ保存にしか使用されていなかったようで、年数のわりには使用時間数が少ないです。
特に異常はなく、データ保全も問題なく行えました。
メモリー接触不良
CPUファン上にメモリースロットがあるので、まずは一度外し清掃した上ではめ直してみます。
電源は入りましたが画面にノイズが走りまともに見えません。
接点復活剤をメモリーに塗布してやり直します。
チェックディスクが走ったものの、Windows7環境の起動を確認できました。
メモリー交換増設
電源が入るようになったのでメモリーのチェックテストを行い、メモリー自体に異常がないことを確認できました。
しかし、メモリー1枚で2GBしかありません。
Windows10を動かすには少なすぎるので、お客様と相談して4GB2枚の8GBに交換増設することになりました。
在庫にあった中古メモリー2枚に差し替えると、またビープ音が鳴りました。
下側のスロットでも接触不良が起きたようですので、念のためメモリー2枚共に接点復活剤を塗布してから差し直すと電源が入りました。
再度メモリーチェックテストを行って異常や相性問題がないかどうかを確認します。
Windows10クリーンインストール
HDD内部を空にしてから、Windows10をクリーンインストールします。
メーカーサイトからダウンロードしたソフトウェアとHDD内部にあったデータを使用し、ドライバーインストールや更新を進めます。
問題なく動くことを確認してから救出してあったデータを移行します。
CMOSバッテリー交換
日時保持ができていなかったことを踏まえ、CMOSバッテリー(ボタン電池)を新品に交換しておきます。
清掃・返却
内外部を清掃しつつ組み戻し、データの確認をしていただいたら返却です。
無事大切なデータを救出できた上で起動し、新しい環境にすることもできたことでお喜びいただけました。
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