名古屋市西区よりお越しのお客様からのご相談で、「Windows11へアップグレードしたあと使用中にブルースクリーンが発生して電源が落ちるようになった」とノートパソコンをお預かりしました。
どうもドライバー関連でエラーが発生しているようです。
Dell Inspiron 3593 ブルースクリーンが発生する
第10世代のCore i3が搭載されたWindows10モデルのノートパソコンです。
知人の方がHDDからNVMe SSDに換装してくださったそうで、しばらくは快適に使えていたもののWindows11へ更新後作業をしているとブルースクリーンが発生し電源が落ちるようになってしまったとのことです。
工場出荷状態へ戻すリカバリーが必要になりそうなので、データのバックアップをしてきていただいたあとにお預かりとなりました。
分解:SSD・HDD
まずは機械的な故障がないかどうかを調べていきます。
11個のネジを外し、光学ドライブを左へ引き出します。
光学ドライブ下にも2個のネジがあるので外し、パネルを外します。
バッテリーコネクターを外し、NVMe SSDとHDDを取り外します。
パネルを借り組みしてメモリーの診断を行い、異常がないことを確認しました。
SSD・HDD正常
ステータスチェックや読書スピードテストを行いましたが、こちらも異常はありませんでした。
ウイルス等も検出されなかったため、Windows11へアップグレードしたことによる不整合の可能性が高まってきました。
またHDD内はWindows10環境が入ったままで、どうやらBIOS設定でHDDからの読み込みをしないようにしていたようです。
試しにHDDから起動してみると、ブルースクリーンが発生したり電源が落ちたりということは起きませんでした。
リカバリー
まずは仮のSSDで工場出荷状態にリカバリーをして、SSD上のWindows10環境でブルースクリーンが発生するかどうかを試します。
Windows11へアップグレード後1ヶ月以内であればロールバックで環境を保ったままWindows10に戻すことができますが、今回は1ヶ月以上経過していたためリカバリーでの対応になります。
トラブルシューティングメニューで「工場出荷時のイメージの復元」を選択します。
Dell Support Assistが起動しました。
「工場出荷時設定にリセット」を選択します。
内部データが削除されるという警告が2回ほど出現するため、全て承諾してリカバリーを進めます。
購入時のWidows10へ戻りました。
ユーザー設定やインターネット接続などを試しましたがブルースクリーンは発生しません。
やはりWindows11にアップグレードされたため、内部でOSの不整合が起きてしまったようです。
Windows10が配信されたときも、Windows7や8から10にアップグレードしたパソコンでの不具合発生が後を絶ちませんでした。
Windows10は2025年10月までサポートがあるため、急いでWindows11にする必要もありません。
パソコンは発売時のOSに対応した状態で作られているため、無理に更新すると今回のような不具合が出る可能性があります。
(参考記事:【Windows11アップデートで起動不能】Windows10へのロールバック)
どうしてもWindows11にしなければいけない理由がない限りは、Windows10で使っていくことが望ましいですね。
HDDデータドライブ化
Windows10が入ったままのHDDを、データドライブ(Dドライブ)として使用できるようにフォーマット・BIOS設定の変更を行いました。
512GBのSSDと1TBのHDDで、データをかなり保存できるようになりました。
ただしどちらも壊れてしまえばデータ復旧が困難・高額になる可能性があるため、こまめなバックアップが必要です。
清掃・返却
内部清掃を行ってから元通りに組み戻し、外部清掃をして綺麗にします。
各種機能確認後、返却です。
Windows11は配信開始から1年も経っていないため、どうしても不安定な部分があります。
古いOSの環境を持ったまま更新するとどうしても不具合が出やすいため、Windows11を使用したい場合は環境を引き継がないクリーンインストールが推奨されます。
Windows11インストール参考記事
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